東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『ノスタルジア』

久しぶりに休みの日曜。朝から渋谷へ。タルコフスキーの映画「ノスタルジア」がデジタルリマスターで上映されるということで、映画館へ。休館している文化村から移動して、宮益坂に移ったル・シネマへ。初めて行く。思ったよりも広い映画館。そして綺麗。

タルコフスキーの「ノスタルジア」。久しぶりに映画館で観る。朧気な記憶しかないけれど、こういう画があったなぁと思いだしながら観る。改めて見返してみると「ノスタルジア」自体は、結構、攻めたような表現もあるし、分かりにくい描写も少なく、例えば、鏡越しに、歳を重ねた主人公が映るなど、長回しの中で、仕掛けを作っていたりと、随所のこだわりを改めて認識する。クライマックスの蝋燭をもって温泉の中を歩く場面のスリリングさ。あの、火が消えるタイミングなどは、狙いではなく、実際にやってみて、ああなったのだろうか。いずれにしても息をのむ緊張感がある。

画作りに妥協しなかったというタルコフスキー。ラストの画も、よく見ると、自分の故郷の風景が、箱庭のように神殿のような世界の中にあり、あれはいったい、どうしているのだろう。そのために作ったのか。おまけに雪や、雨まで降らせている。それように作ったとしたらとんでもない。

そういうわけで、久しぶりにタルコフスキーを堪能。

それから、少しゆっくりして、日記を書こうと思ったけれど、なんだか、気持ちが日記を書くモードにならず、本を読んだり、仕事をしたりする。それでなんだか時間が過ぎていく。