東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『この日も南下しつつ』

やや早起き。7時過ぎ、車で移動。下り方面へ。川崎を過ぎたあたりで渋滞。事故や工事でもなさそうなので、土曜の、お休みなどで出かける人や、仕事の人の車かもしれず。

昨日の続きで、とある仕事。と、そこでご一緒している方から「初めて会った時から、誰かに似てると思っていたのですが、ようやくわかりました」と顔をまじまじと見ながら言われる。「賛否両論の笠原さんです」。とのこと。似てるかなぁ。でも、こういうのは、自分が思うよりも、人が見て思うわけだから、そうなのかもしれず。画像検索したら、なんとなく、骨格や、目元、髪質なんかが似ているかもしれない。いずれにしても、恐れ多い話である。

仕事は昼過ぎには終わり、それから都内へ。この日は、良い天気で、外は暖かそう。車の温度計だと20℃を指している。

車での仕事を終えて、久しぶりに事務所に戻り、いろいろと作業。事務所でしかできない仕事など、いくつかやる。で、一つ、カチンときたメールの対応をする。朝いちばんにそのメールを見たときは憤慨して、怒鳴りつけてやろうかと思ったけれど、時間が過ぎるうちに、冷静になり、自分の立場と相手の立場も違うしな、と思えたら、冷静に対応できた。で、怒らなくて良かったと思った。

夜。六本木で、とある舞台を観る。これはこれ。様々な舞台がある。電車で帰宅。ようやくこの2週間くらいのバタバタが一息ついて、ふと缶ビールを飲みたくなり、コンビニで購入。筋トレしたあと、飲むと、猛烈に酔いがまわる。「不適切にも程がある」今週もよかった。そして寝落ち。

 

『雛祭りの日曜』

朝6時半起床。少し眠く、うつらうつらする。電車で仕事先へ移動。
仕事終わって少し落ち着き、仕事先近くのカフェで一息。陽が出ていたから、テラスの席に座る。お店の目の前の河津桜が良い具合に色づいている。と、どこからともなく「雛祭り」の歌が聞こえてくる。道を歩いてくる子供たちが楽しそうに歌っている。それで、今日が雛祭りであることを思いだす。

次の予定まで少し時間があったので、仕事先の小田急線の駅から、都内ではなく、反対の方向の電車に乗る。揺られつつ、本を読む。隈研吾さんの「小さな建築」。『積む/もたれれかかる/織る/ふくらます』の項目に分けて、隈さん自身が発表した「小さな建築」の作品を紹介する。興味深く読みつつ、時々、うつらうつらと眠る。車窓の風景は徐々に長閑になり、山々が見えてくる。さらには富士山も。気分はちょっとした小旅行。が、それにかまけて、次の予定にやや遅刻をする。油断大敵。

仕事でとある作品を拝見させていただく。人の想像力は、自由であっていい。生きているうちは、何を想像することも良いことだ。もし、そばに、理由はともあれ、この世を去ってしまった人がいて、その人がこの世の、すぐそこにいるかもしれない、という想像はあっても良いと思う。その作品で良かったことは、その、この世を去ってしまった人が、生きている人に、直接的には介入しないことだ。かといって、決して、無関係ではない。死者を想うこと、そして、死者がきっと想っているということ、お互いが相互に影響しあうことはきっとある。

仕事を終えてから、買い物をして帰宅。家に帰ると、娘が週明けからのテスト勉強の追い込みをしていた。まぁ、なんとか頑張ってもらいつつ。

僕は筋トレしつつ、バラエティなどをみつつ。12時過ぎ、就寝。

『ヴィルクマイスターハーモニー』

朝5時起床。朝食を食べてから外へ。そこまでしんどくない程度に冷たい空気が心地いい。澄んだ感じがして、ぼんやり空を見ながら歩く。始発の都電に乗る。そこそこ早いけど、すでに人も乗っている。世界は目覚めている。

早朝から一つ仕事。諸々終わる。その現場にあった一口サイズのサンドイッチをついたくさん食べてしまう。食べやすくて油断していたら、やや胸やけするほど食べてしまった。

東京駅へ向かい、仕事の都合で新幹線チケットのことを聞きに緑の窓口へ。新幹線EXというサイトで購入したチケットの件を聞こうとすると、「JR東海にいけ」といわれる。なるほど、同じ新幹線だろうが、会社ごとに住みわけがされている。最近、便利と聞く新幹線EXは取り扱いがJR東海で、東日本は関係ないらしい。買う側からすると、同じJRでしょ、と思うが、そうでもないのだろう。こっちからすると、今まであった回数券がもっとも使い勝手がいいので、それを無くされたから、こうやって新しい方法で右往左往しているのだが。

それらを終えてから渋谷へ。イメージフォーラムで上映しているタル・ベーラの「ヴィルクマイスターハーモニー」。いつだったか、ずっと前の職場で、その時一緒に働いていたSくんという青年からお薦めされて以来、いつか見たいと思っていた映画。ありがたい4Kリマスター上映。モノクロの感じで、古い映画のように思うが、製作年は2000年。24年前の作品。長まわしで撮影される映像は、人物にカメラが寄っていくことはあるけれど、おおむね、引きの映像が多い。『人の物語は接写してみれば悲劇だけれども、俯瞰で見ると喜劇』というようなことを聞くことがあるが、物語の後半にある、暴徒の人たちが破壊活動をする場面の画は、何か、行為の酷さはあるものの、人の様の滑稽さを感じる。

映画を観終えて、買い物をしてから帰宅。娘が勉強をしていた。週明けの月曜から学期末テストがあるとのこと。

僕は筋トレしつつ「ゴリパラ」や「不適切にもほどがある」を観る。昔話をしたいわけではなく、17歳に戻りたいから話す。17歳にはもう戻れないからその時の話をする。僕にとって、17歳は記憶にも残っていない空白の時だったが、大学時代は、いくらでも昔話をしたい時だ。ただ、もう、戻れはしないが。

『3月の始まり』

朝7時20分起床。やや眠く、布団で少しぐずぐずする。缶ゴミを捨てて、仕事へ。外はそこまで寒くは無い。職場に着いて、昨日の戸締りで一か所、施錠漏れがあったことを指摘される。猛省。よくない。気をつけねば。

できるだけ、仕事をスピーディーに進めていく。週末は早起きが続く様子。気を引き締めねば。仕事先の舞台を一つ観劇。古典とはいえ、それを型どおりやる必要はなく、いろいろとやり方を変えることで興味深く拝見できる。あとは、自分たちができることをやる、というのも大事だなと思う。

演出の都合で空調を停めていたため、かなり寒く、劇場を出た後、寒さで微妙に体調を崩す。その後、ややぼんやりしつつ、仕事をする。

夕食。ガッツリ、肉っぽいものを食べたかったけれど、渋谷のやよい軒にする。カウンター席で横にすでに男性客が座っていたが、なぜか僕の方が先にオーダーが通り、料理が出てきた。気まずい。その男性がしばらくしてから、周りを気にしだし、店員を呼び「オーダー通ってますか」と確認する。店員も店員で、厨房近くで「やばい」とか「急いで作って」とか聞こえる声で話すので勘弁してほしい。とはいえ、お腹いっぱい。

2月後半がワタワタしていて、映画を観る余裕もなかった。ビクトル・エリセの新作もやっているらしいじゃないか。それも気になるが、なんとしてもタル・ベーラの「ヴィルクマイスターハーモニー」を観たいので、上映しているイメージフォーラムのHPをのぞきにいったら、オタールイオセリアーニの訃報を知る。特集が組まれていた。しかも今日まで。お亡くなりになっていたことを知らなかった。そうだったのか。大好きな映画監督。残念。

帰宅してから、バラエティを観つつ、筋トレ。深夜1時過ぎ、就寝。

『うるうの終わり』

朝7時半起床。朝食を食べて、燃えるゴミを捨てつつ、職場へ。やや天気悪い。諸々仕事を進める。

午後、とある話し合い。一つ、難しい問題。明確な『正解』は無い。顔を付き合わせて話し合い、議論をしていくしかない。そういうことばかりだ。なんにせよ、議論をするしかない。

気が付いたら雨が降り出してくる。夜、急遽入った打ち合わせなどがあり、22時過ぎまで仕事。ただ、その仕事がある程度、良い方向に落ち着いたので、ホッとする。その打ち合わせに参加した人たちを、車で送る。車を走らせていると雨脚が強くなってきた。

買い物して、帰路へ。車のBGMで、ふと相対性理論を聞きたくなり、アルバムを流す。こういう時、ほんとサブスクリプションは便利だなと思う。

帰ってから、筋トレ。雨、一向に止む気配なし。深夜1時半過ぎ、就寝。

『台風みたいな風が落ち着いてきた』

 

27日、朝7時20分起床。と、起きてすぐトラブルな連絡がくる。慌てていろいろと対応。とはいえ、それに終始しているわけにもいかず、事務所に行き、別の現場で車で移動。昼過ぎ、仕事が落ち着き、トラブルもなんとか解決の方向へ。とはいえ、トラブルはトラブル。起きたこと自体が悩ましい。

夜、何やらこってりしたものが食べたくなり、ガッツリ肉でも食べようかと思ったけれど、お店もわからないので、結果、油そばを食べることに。海外からの観光の方が先にカウンターで食べていたが、柚子胡椒の存在について、「これはなんなのか」と不思議そうに思っていた様子。とりあえず、お腹がいっぱいになって落ち着く。昨日までの強風がようやく落ち着いてきた。

兄の誕生日だったので、lineを送る。兄にいろいろ母のことを任せっぱなしで申し訳ない。

23時過ぎ、猛烈に眠くなり、テレビを見ながら眠ってしまった。朝3時手前、寒さで目覚めて、布団に潜り込む。


28日。朝7時30分起床。昨日よりは比較的落ち着いて、朝食を食べて、仕事へ。電車に乗る際、結構暑く汗をかく。室外と室内の寒暖差が悩ましい。

対面の会議、リモートの会議などをいろいろやる日中。気持ち一つで意見がかわる仕事関係の人もどうかとおもうが、機嫌がいいといろいろなことがサクサク進むのは有難い。

夜、渋谷で、一つ仕事。小腹が空き、渋谷のコンビニで総菜パンなど購入。猛烈に人がいる。多国籍感が凄い。そして、来るたびに、どこかが工事をしており、目まぐるしく変わっている。渋谷での仕事、22時終了。終了間際、ちょっと意気消沈する話を聞く。うーん、まぁ、仕方がないのだけど。なんだかちょっと嫌な気持ちになり、帰宅。

筋トレしつつ、テレビを見ながらぼんやり。1時過ぎ、就寝。

 

 

『夜明けのすべて』

朝7時半起床。ご飯を食べる。昨日、夜にガッツリ、サウナに入ったのでどうしようかと思案したものの、寒いので朝風呂に。温まる。

それから車で仕事先へ。一仕事終える。すっかり見るだけになったFacebookで、過去の投稿というのが出てきて、だいぶ前の2月25日、僕は思い立って、家族と車で京都へ旅行に行っていた。まだ小さい娘が、京都をうろうろしている写真があった。自分でさえうろ覚えなのだから、娘は覚えてないだろうな。いつ頃だったのだろう。

実のところ、今日、仕事関連で天気を猛烈に気にしていたが、結果、天候不良で延期になった案件が一つあり、それによっていろいろな段取りを、仕切り直さねばならず、一人うなだれている。とはいえ、天候は仕方がない。昨日は晴れて、明日も晴れるらしいので、なぜ今日だけ天気が悪いのかと、煩悶する。

少しばかり仕事を終えてから、映画「夜明けのすべて」を観たく、映画館を探すが、どの映画館もほぼ満席。とはいえ、観たい思いが募り、最前列しか空いてなかった渋谷の映画館のチケットを取る。

三宅唱監督「夜明けのすべて」。PMSパニック障害を題材にした作品。それらを抱えつつ、日々を暮らす主人公たち。彼らだけが特別かといえば、そういうわけではなく、彼らが働く小さな会社の社長は、劇中では語られない弟の理由がわからない自死に長年苦しんでいるし、主人公の一人をその会社に紹介した、バリバリのビジネスマンと思われる男性でさえ、身内の死(おそらく仕事を苦にした自殺で、その会社とおそらく裁判をしている)によってぬぐえないものを背負っている。そのうえ、主人公の女性は、母親の介護も背負う立場にある。それぞれに抱えるものがあり、それらと向き合うしんどさも描くが、それが致命的な何かにはなっておらず、小さなしこりのようなそれを抱えながら、それなりに生活を過ごしている。そういう意味で、映画的な劇的な展開はこの作品にはなく、何かが起こりそうになりつつも、膨らんだ風船は破裂することはなく、しぼんだり、膨らんだりを繰り返し、微妙に漂っている。

幸いなことにバタバタした生活は過ごしているものの、僕自身にはその症状は今のところ認められず、パニック障害の一例として映画でも描かれる電車に乗れない、ということは、以前、自分の仕事関係の人からも聞いた症状で、通常よりも過度に顕れてしまう強迫観念によっておこるそれは、実際にそうなっている人にとってはとてつもない切実さだとは思うものの、劇中のドクターの言葉を引用するならば、「人によっては治るのに10年かかる」と言われるそれらの症状と、彼らは、日々向き合っていかねばならない。常に苦しむわけではない、彼らの日々を、ただただ、丁寧に描く。周りの人たちも過剰に意識せず、普通に接する。それが良い。

パニック障害により食べ物の味を感じなくなっていた男性が、仕事帰りの帰り道、(多分)肉まんを食べたとき「うまい」とさらっと、本当にさらっと言う場面、障害が始まったきっかけが味覚がしなくなることだったので、美味しさが戻ってきているということは、回復の兆しだとは思うが、そのことをあえて強調しないからこそ、そこには優しい幸福感が生じる。もっと劇的に描いてもいい終盤の移動プラネタリウムの場面も、そっと、あるものを丁寧に映すだけにしている。

いくつかのシーンが、対をなしている。物語の序盤、主人公の一人である女性が、お菓子を職場に差入れする描写で、職場の入り口から入るアングルは、そこにいる社員の立ち位置までも一緒の構図で、後半に、もう一人の男性の主人公がたい焼きを差入れするシーンで使用される。冒頭は、女性のモノローグから始まるのに、対して、物語のラストは、男性のモノローグで終わることも意図的だと思う。そして、曇り空の中、土砂降りのバス停のベンチで座る女性から始まったが、最後は、きつねの嫁入りのような、明るい空のもと、雨の降る中で、介護施設へのバスを、笑顔で見送る描写もまた、対をなしつつ、優しい希望を感じさせる。

映画を観てから、池袋の時々行く美容室で髪を切り、黒く染める。髪を切ると、根本の当たりが結構白髪になっていることがわかる。短く切って、さっぱり。

その後、再び仕事で車の運転。夜まで結構雨が続く。天気予報だと明日は雨がやんで晴れるらしいけれど、疑わしいぐらい雨が続く。

帰宅してから筋トレ。それから少し家の掃除など。充実した日曜でした。