東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

神戸在住

■ 夜勤だ。最近書き出しがこれか天気のことだ。でもまぁいいか。小説や新聞じゃないんだし、見出しで目を引く必要はないわけだから。

■ 会社に来るときにJR浜松町駅からモノレールに乗り換えるわけなのだけれども、電車に乗っていたら眠ってしまっていたらしく、目が覚めたら浜松町駅のホームに電車が着いており、「ああ、浜松町だ」と思っていたら電車の扉が閉まった。呆然としたまま次の田町駅まで進む。俗に言う『乗り過ごした』という奴だけれども、目的の駅で目覚めているというのがなんとも微妙に性質が悪い。起きるならもう少しだけ早く起きればいいのに。実はこの『乗り過ごした』は今年3回目。前にも一度同じように寝過ごしていた。残りの1回はもう少し刺激的だ。その日の朝、電車の中で本を読むことに夢中になっていた僕は外の風景を見る余裕など少しも無かった。それほど本を読むことに集中していた。で、車内アナウンスで「次は浜松町」と告げたとき、なぜだか「有楽町」と勘違いした。聞き間違えとかではなく、耳から入った情報は間違いなく「浜松町」と認識したのに頭では「そうか、次は有楽町か」と思っていたのである。他のことが上の空になるほど集中していたと言えば聞こえがいいが、はっきりいって駄目な瞬間だった。

■ 最近目に付くCMがある。タレントの渡辺満里奈が出演している資生堂フェルゼアクリームのCMだ。渡辺満里奈が「ニョニョニョ」と言いながら笑顔で踊っている。どうやらそのクリームに尿素が含まれており、それが肌にいいということを歌と踊りでアピールしたい旨らしいが、どうにもこうにも。歌詞がすごいことになっている。

「ニョニョニョニョニョニョニョニョニョー」

と来たもんだ。
 それに畳み掛けるように

 「手にニョ 膝ニョ かかとにニョ」

 だ。最初は聞き流していたけど、これはどういった具合だ。「ニョ」じゃないよ。まったくこの「ニョ」という響きが醸し出す脱力感たるや。ついつい資生堂のホームページまで見てしまったら、ご丁寧にこのCMのページまであり「歌ってみましょう」とまで書いてあった。歌わない。これ以上「ニョ」に付き合ってはいけない。あ、そういえば振り付けはパパイヤ鈴木だった。いや、もういい。

■ もうひとつ気になるCMがポッキーのCMだが、これはちょっとどうなんですかね。有名な女性が5人ほどキャラクターになっているものの、僕にはこのCMがいまいち理解できない。例えば、そのCMのひとつはキャラクターの女性の一人が人が大勢いる中を堂々と歩いていると、転ぶというシチュエーションだ。転んだ女性にみんなの視線がいく。カメラもその女性にアップしていく。するとその女性がいきなりこう言う。

「あなたもわたしもポッキー」

これはどういったことなんでしょう。不思議なCMもあるもんだ。
そういえば長渕強の携帯電話のCMを見たが、正直それほど野性を感じることができなかった。残念だ。

■ 話は変わるけれども「神戸在住」という漫画が好きだ。アフタヌーンという月刊誌で連載されている木村紺さんという方が書いている漫画だ。神戸の大学に通う女性が主人公の話なんだけれども、その描き方が本当にいい。まるで日記のように大学での生活が描かれている。視点はあくまでも主人公の目から。他の漫画と一線を画すのはそこ。他のキャラクターは主人公の視点からしか描かれない。だからその人となりも主人公の目というフィルターを通されたものだけが入ってくる。きっと他のキャラクターにもいろいろな出来事が日々起きているのだろうけれども、そこには直接触れない。だけど主人公と接するときに、その人の感情がこぼれだすときがある。そういった風景を丁寧に切り取っていく。震災や在日の人との関係のことなど時としてかなりへビィな内容もあるが、あくまでそれを客観的に描く。ここにも平熱を保つ目線を感じる。神戸という土地柄を踏まえた大学生活。僕自身の大学生の頃の楽しかった日々を思い出す。月刊誌でもそれほどページ数がない漫画で単行本も年に一回しか発行されない。毎年1回の楽しみだ。