東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

劇場がいい雰囲気

■年末だ。もう幾日で今年も終わり。あっという間に過ぎたような一年だった気もする。

■昨日、4月に公演しようと考えている劇場の下見へ行く。一緒に芝居をやるOさんとMさんと新宿で待ち合わせ。実はこの劇場がちょっとお値段が高い。で、とにかく下見をしてから決めようということになった。

■すごくよかった。劇場の持っている雰囲気とでもいいますか、そういうものがすごくいい。もともと人形劇を主に公演する劇場なのだけれども、そういうレトロでメルヘンな感じがなんともいい。最初は値段が高いからと抵抗していたMさんや僕も、なんとかしてでもここでやりたいなという気分にさせられてしまった。下見のあと、劇場費を念頭において予算の再検討。稽古場や、制作費に関して少しでもコストを下げられるように考える。で、面白いのはお金が絡んだ話し合いをするときのMさんの行動だ。僕やOさんがボーっと話していたら、素早く鉛筆を出して「じゃあ書き出しましょう!」と率先して行動を起こす。しかしメモをする紙がないらしく「なにか紙を・・」と僕達に言う。いろいろと書き始めるが、ことあるごとに書き間違いをして「ああ!」とか言う。そういう行動がイチイチ面白い。そのうえ、僕達にはすぐに分かる場所に鉛筆が置いてあるのに「鉛筆がない!」と慌てふためいてしまう。愉快な人だ。とにかく、劇場に関してももう一度借りる内容を検討してみることにした。とにかくこっちの公演に関してもやらなければならないことがまだまだ多い。

■その後、町田へ。1月の芝居の稽古。台本が全部あがったみたいなので、今までやっていない場所の稽古をやっていた。まぁ台詞が入っていないのは仕方がないと思うものの、とにかく考えてみたらこっちも時間がない。前半部分の既に稽古を何度も繰り返したところは安定してはいるが、後半とのつながりを考えるとまた手直しが必要な気もする。途中の休憩時間に台本のことをみんなで話し合う。台本を全部読んだところで、初めてわかったこの芝居に関してそれぞれが思っていることを話し合う。とても複雑な構造をした台本で「あ、そこはそうだったのと」と初めて分かるとことが出てくる。あまりにも複雑だ。一体どういう風に舞台に立ち上げたらいいのだろうか。いや、それは演出家の好みでいいのかもしれないけれども、それでもだ。とにかく難解な芝居だ。「意味が分からなくてもいいんです、勢いがあれば」という人もいるが、本当にそうなのだろうか。で、ちょっと心配だったのは俺を含めて、役者が口々に「難しい台本だ」というのを聞いた演出家が「みんな考えすぎて、演技変わらないで」といったことで、確かにせっかく作り上げて安定してきた部分が崩れるのが怖いのは分からないこともないし、そういったことを心配するのは分かる。でも、どうすればいいんだろうか。台本が全部出来たからこそわかる部分が出るのは当然だし、役者の考えだって変わる。

■どういう風に進むのがいいんだろうか。演出家と役者と作品と。いろいろ悩む。難しいな。