東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

千鳥日記『地震や雨の朝に』

■ 今朝、関東地方では地震があった。僕の住んでいる場所はそんなにたいしたことない揺れだったが、千葉などでは震度5を観測したと知って怖くなる。この国は本当に地震大国だ。何より怖いのは震度5が最近普通に続いて起きていることだ。しかも日本各地で。もう、いつとんでもない事態になってもおかしくない。明日、すごい地震が来て死ぬかもしれないわけだ。

■ そしてその地震の影響で千葉から通っている同僚が被害を受けていた。電車が動かなかったそうだ。10時に間に合うように出たはずなのに、会社に着いたのが11時半だった。千葉から東京へ走っている京葉線地震による運休に加えて、車両トラブルが発生したというまさに踏んだり蹴ったりの状況だったそうだ。通勤時間帯に起きたし、週の初めからいきなりテンションの下がることだっただろうな。

■ そのうえ、今日は雨だ。せっかくの満開の桜も今日の雨で、花が散ってしまうのだろうか。稽古稽古の日々でゆっくり桜を見れなかった。来週過ぎても持ってくれるかなという期待も、雨を目の前にして文字どうり儚く散ってしまいそうだ。残念だ。ゆっくり桜を眺めたかった。

■ というわけで稽古の日々だ。構成は一応決まったものの(といっても僕は何も構成に関与しておらず、発表されたものをみただけですが)、肝心の稽古が滞っているような気がする。もちろん稽古はやっている。しかしこっちをやればあっちができないという感じで、未だ安定していない箇所が多数ある。ほとんど稽古できてない場所もあって、かなりエマージェンシーな状態。なにせ純粋に稽古をできるのは今日を含めてあと3日。木曜日は仕込みでほとんど潰れてしまうだろうし、金曜日の夜にはもう本番だ。これはかなりまずいことになってきた。

■ そのうえ、なんだか中国がすごいことになっている。そんな状況なのに自分が今やっている芝居が、なんと無害なことか。まぁ、別にそういった世を憂う為に芝居があるとは思わないけれども、僕が今やっている芝居には、そういった世界の様々なことが『無い』ことになっていて、これはやっぱりどうかなぁと思ったりもする。「特ダネ!」という番組でこの中国の反日デモを取り上げていて、キャスターの小倉氏が開口一番「なんでこんなことがおきてしまうのか、僕にはわからない」みたいなことを言っていた。そういうことをテレビというメディアでのんきに発信してしまうから、視聴者である国民は、どうせ海の向こうの話だよと軽んじてしまうのではないか。

■ 大勢の人が集まったとは言っても、デモに加わった人の感情は統一のものではないだろう。戦争責任だとかそういうことを同じように言っていたとしても、そこに至るまでの経緯は様々なはず。純粋に戦争責任を取れと言っている人もいれば、ただ日本を毛嫌いしている人もいるだろうし、日本企業がどんどん中国に進出しているのが面白くなくて、その不満をそういう形でぶつけている人もいるだろう。常任理事国に日本が加わることで中国との関係に変化があることへの不満もあるだろうし、実はあまりよくわからないまま気分だけで参加している人もいるはず。で、そういったいろんな温度差があるように見える考え方の人たちが、うまく集まって作られた集団が今回のデモにつながったはず。そういったことを冷静に分析した上で、日本として、もしくは日本人である自分はどうするべきかを考えなくてはいけないのではないか。

週刊ポスト誌に掲載されているジャーナリストの富坂聰さんの「反日中国人の正体」という連載は非常にタイムリーでとても勉強になる。いろんな面から、今の反日のことを分析しているので、よろしければご覧下さい。それにしても僕はそんな最中、くだらないことをいかにくだらなくできるかの稽古に日々を送っている。このギャップ。なんにせよ、本番はもう目の前だ。