東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『アルコールと詩』

■ 昨日の仕事後、職場の上司がおごってくれるというので、ありがたく居酒屋でしこたま飲む。といっても所詮酒に弱いので、飲むのはそこそこ。正確にはしこたま食う。


■ ビールとジンジャーエールを割った飲み物は、ビールの苦さが苦手な僕にはかなりおいしく感じられるのでとても好き。行ったお店のメニューにはなかったのだけどそれを作ってもらえるとのことで、それだけを飲んでいた。以前、違うお店でそれを頼んだときは「ジンジャービール」というかなりそのまんまの名前でおいてあったのに、今回はちょっと違う名前だった。どこかで聞いた気がする名前だったのだけど、酒の名前ってどうも覚えられない。だから当然、今も覚えていないわけだけど、飲んでいたときもまったく名前を覚えられない。注文するたびに「ええと、この、これ」と注文に困り、その都度、一緒に飲んでいた同僚に注文してもらった。


■ ビールとジンジャーエールを割ったやさしい飲み物のおかげでそれほど酔っ払わずに帰れたので、家についてから台本を書くための資料として寺山修司さんの「書を捨てよ、町へ出よう」(角川文庫)と高野悦子さんの「二十歳の原点」(新潮文庫)にそれぞれ掲載されている詩を読む。


■ 室内の電気を消して、机のスタンドの光だけの空間にする。その中でそれらの詩を読んでみる。なんて静謐で、そして美しく響いてくるのだろう。アルコールが入って浮遊しているみたいな頭の中にジワーッと沁みこんでくるようだった。


■ ただ、こういう素敵な詩を朗読するだけでも、舞台は立体化できるのではないだろうか。それだけで十分な気にもなる。