東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『かげわたり』

■ ええと、はてなにコメントを書いていただいた家常さんは『かげわたり』というバンドのボーカルとギター担当でして、1月にやる芝居で音楽を担当していただく方であります。


■ 16日(日)の夜にその『かげわたり』のライブが六本木のライブハウスでありまして、1月の芝居に参加していただく役者やスタッフの方々と観に行ったわけであります。僕が言うのもなんなんですが、本当にかっこいい音楽をやるんです。しかもライブをやるごとにバンドとしての一体感といったものが増していて、昨日のライブは本当にかっこよかったわけです。一緒に観に行ったみんなもかげわたりの音楽を好きになってくれたみたいだったし、なんというか芝居作りにも本当に刺激になりました。


■ で、その六本木のライブハウスというのが実は一月の公演場所でもありまして、ライブ終演後、ライブハウスのスタッフの方のご好意で特別に下見をさせていただけることになり、ちょうど映像の谷川さんや照明のSさんも来てくれていたので、できる限り下見をさせてもらったのでした。


■ 正直、僕が何度も足を運ぶよりもスタッフの方々に一回見てもらう方がよっぽどタメになるというもので、劇場とは勝手が違うライブハウスという空間に不安があったなかで、下見によって映像と照明に関しては「なんとかなる」という解答が得られて、本当にほっとしたわけでした。


■ しかし一方で課題もチラホラでてきて、その一つがバンドの音楽に対して役者の声をどのように対抗させるかといったこと。対抗策として考えていたのはピンマイクを使うということだったのだけど、ピンマイクだと結局バンドの音も拾ってしまう可能性があり、さらにバンドが使うマイクとピンマイクがハウリングを起こす可能性もあるとのこと。理想は役者の生の声で対抗できることが望ましいのだけど、そのためにはバンドの音をできる限り小さくしなければいけないという制約もでてきてしまい、そうなるとせっかくのかげわたりの持つバンドとしての魅力を半減しかねないという可能性もあるわけで。


■ とにかく芝居の構成に気をつけて、バンドの演奏を組み込むことを意識し、あとは一度しっかりとしたリハーサルをやることを提案された。それはまったくその通りで、なんとかなるだろうというのは甘い見識だった。きちんと考えていかなくてはいけない。


■ とにかく、日曜の夜はそういった感じで、役者とスタッフとかげわたりのメンバーの顔合わせもできたわけで、なんというかいよいよ始まってきたという感じになったわけでした。


■ で、今日。さっそくというわけではないけれど、日中に谷川さんと改めて映像に関する打ち合わせ。具体的にどういった映像を作るかの相談。今のところかなりの量、そして多様な映像を作る予定になった。谷川さんには本当にがんばってもらうことになる。もちろん映像を作るためには撮影が必要で、これから特に来月にかけて撮影をたくさんする予定だ。さらに谷川さんからとても面白そうな映像案を一つ提案してもらえた。それはライブハウスに備え付けられている装備を使って可能な効果で、早くも下見の効果がでたといった具合で、稽古はちょっと大変になるかもしれないけれど、うまくやれれば本当に面白くなりそうなアイデアだった。とにかくそういったわけで、だんだんいろいろ決まってきた。


■ 改めて書くのですが、お芝居に映像と音楽を使うことはそうめずらしいことではなくなってきていると思います。今回、僕は生バンドと多様な映像を芝居に取り込もうと考えているわけですが、決して何かの狙いがあってそれをやるつもりはなく、ただかげわたりというバンドの存在とその音楽を、自分の芝居に単なる音響以上のものとして関わって欲しいと思い、そしてまた映像も今まで自分が作ってきた芝居で使っていた以上に、密接に芝居と関わる形で使いたいと考えているわけで、そうやって出来上がったものがどういう風に立体化されるのかはまだ本当にわからない状態であります。とにかく、自分が面白くなりそうだなぁと感じる方向に進もうと考えています。


■ かげわたりの面々、映像、照明等スタッフの方々、そして役者の方々。この芝居に関わる沢山の人たちと今後、たくさんの交流を交わして一つの舞台を作り上げていく作業が始まるわけで、これは本当に楽しいことなわけです。