東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『月を見に行く』

■ 昨日の夜はなんだかとってもきれいな月が出ていた。ひんやりとした空気。光り輝く月。そこに雲がちょっとかかってる。なんだかやけに目立つ代物だから、えらく昔の時代からいろいろ徹底的に調べられていて、月に関する大体のことは参考書とか図鑑を調べればすぐ判ることになっている。


■ だけど、やっぱりそういう科学的なことだけでは、あの月を見上げたときに受けるなんともいえない感じの答えにはならなくて。不思議なものは不思議なまま。月は月のまま。だからついつい月を見上げてしまう。


■ ふっと月を見上げる人の仕草、首の動き、その角度。立っている、座っている。いずれにせよ月を見上げるその瞬間、地上のあらゆる束縛から解き放たれて、少しだけ軽くなった身体が出現する。月を見上げる身体は意味から遠ざかってあり、その姿が僕にはなんだか素敵に思える。


■ 「そんなことは知ったこっちゃないよ」と言いたげに、ただただ月は空に浮かんでいる。その姿に魅せられて、また僕は月を見上げるのだろう。