東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

埼京生活『千秋楽/片付けなど』

■ というわけで公演は終了しました。昨日と今日はそれまでの春のような日々とはうってかわって寒かった。僕は気付かなかったのだけど13日(月)はわずかな間だけど東京に雪が降ったそうな。季節の変わり目ってやつは気温の変化が激しい。早く春の暖かい気候で落ち着いてもらいたいものだなと思います。


■ 千秋楽。13日(月)の芝居はなぜだか妙に緊張して開演を迎えたものの、後半はそれなりに落ち着いて芝居が出来たと思います。1つの芝居で5日間、計7回の公演をするというのは僕が今までかかわったお芝居の中で最も上演回数が多かったので、とてもいい経験をさせてもらったと思います。この日は『東京の果て』に参加してくれた人たちが観に来てくれました。声が一番でかかったという意見をいただきました。ありがとうございました。


■ 前回の日記に貼ってある画像は今回の舞台の写真。舞台設定はある地方の民宿のロビーということなので机や椅子が置いてあるわけですが、見ようによっては監獄のような秘密結社のアジトのような怪しい雰囲気もあり、なんとも素敵な舞台でした。しかしバラシ作業では1時間もしないうちにあっという間に解体されてしまった。仕込みの時も思ったけど、桜美林大生の人たちの手際の良さといったら見事としかいえない。僕は仕込み作業と同様、役に立つことが出来ないまま、たまに何か物をあちらからこちらに動かしたりする程度しかできなかった。スタジオがあっという間にからっぽの四角い空間になった。仕込みもいれて6日間過ごした劇場ともお別れ。わずかなであったとはいえ、それはとても濃密な時間だったし、やっと慣れてきた場所から離れなくてはならないというのはやはりどこか寂しい。


■ その後は、高円寺の居酒屋で打ち上げ。そこはまだ若い人たちの集まりなのでみんな酒を飲むわ飲むわ。酔っ払って楽しくなる役者さんもいて、その役者さんはいろんな人にからんでいた。典型的なからみ酒。僕もからまれたけど、そういうのは楽しくて仕方がない。いろいろな人と少しずつだけど話も出来た。楽しかった。気がついたら始発の時間になっていた。


■ 本来ならばそこで解散なのだけど、今回は次の日の朝10時から桜美林大学で片付け作業があった。というわけで、早朝から町田へ。もう町田へ行くことなど早々ないだろうと思っていたのだけど意外と早く訪れることになった。明け方の新宿から小田急線に揺られる。時刻は朝の5時くらいだったけど、まだ日は昇っておらずあたりは暗い。以前、新宿の朝焼けを撮影した時のことを思い出す。確か撮影の時もそのくらいの時間からスタンバイしていた。結局日が昇ってきたのは6時過ぎてからで、すごく寒い中凍えながら明け方の新宿の街を撮影したのを覚えている。そんなことを思い出しながらもあっという間に眠り込む。


■ 朝10時から桜美林で片付け作業。きちんと時間通りにやってきている人たちが大半だけど、数人連絡もせずに来ない役者さんがいた。酔いつぶれちまったらしい。判らないでもない。が、きっと彼らは舞台監督さんに怒られるのだろう。最初は舞台で使ったベニヤを捨てるために細かく切っていく作業をしていたのだけど、別の作業に借り出される。本がぎっしり入っているえらくたくさんの段ボール箱をとある場所に移動する作業に借り出された。直接今回の片付け作業とは関係ないものの、今回の芝居でお世話になった関係某所からお願いされているお仕事だそうな。超肉体労働。本が詰まっているダンボール重え重え。それを運ぶだけなのにきつい。すでに今この日記と書いている時点で身体のいたるところが筋肉痛になっている。若くない。大変な作業だったけどその代わりうれしいお土産をこっそりもらう。


■ で、昼の13時過ぎに作業終了。晴れて今回の芝居に関する作業がすべて終わった。


■ 自分とはゆかりのなかった桜美林大生を中心としたひとつの共同体に参加させてもらえて本当に楽しかった。役者として、舞台に関わるスタッフとして今回の芝居に参加していた人たちは本当に個々のレベルが高く、稽古本番を通して学ぶことがたくさんあり、刺激も受けました。とはいうものの、この共同体もプロデュース団体なので1時的なもの。また今日からは個々がそれぞれの共同体に戻っていく。僕もまた一人に戻っていく。去年の末から今日まで稽古と公演の充実した日々だったけど、ここからはとりあえず予定はない。さしあたりじっくりゆっくりと次のことを考えていこうと思う。今日はすごく寒いけど、これから暖かい季節がやってくる。梅や桜もたくさん見たい。春だし。なんにせよ、今はこの筋肉痛と心地よい疲れに包まれて頭がぼんやりしている。