東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『日記』

地下鉄

■早稲田で授業を受ける。歴史的な視野を持つというテーマで授業があり、その中で現在のIT企業で活躍している人たちの出自が、かつて「おたく」と呼ばれて蔑まれていた人たちなのではないかという考えを宮沢さんが語る場面があり、現在、金を持っていると思われるIT企業が我先にと野球やサッカーなどのスポーツ関連のスポンサーにはなるものの、文化的な活動、それはかつてセゾングループが活発にやっていた文化支援(メセナ)には一切興味を示さないのは、かつて自分たちの活動が蔑まれたことからくる文化に対する憎悪なのではないのかという推察がとても興味深かった。


■もちろん、そこにはお金に関わる企業なりの戦略があるのだろうし、一概に憎悪だけとは言えないのかもしれないけど、歴史的な視野でもって、過去にあったことと今を自分なりにつなげて考えることで見えてくるものがあるという意見は本当にその通りだと思った。


■夜は中野で知人が出ている芝居を観劇。舞台上の役者は自分がやれる精一杯の演技をしているのが判った。でも、それがイコール作品の質につながっているかというと疑問。作品に参加している役者の満足はないよりある方が絶対にいいに決まってる。だけど役者が演技に満足できたからといって、面白い作品になるか。しかし、やっている自分達が満足できない作品をやるのも当然おかしいし。満足と質。問題は演劇が1人で作るものではなく、多数の役者の手によって作られるということ。作り手全員の満足を満たそうとするのはしかし大変だ。となるとやはり満足よりも質を求めるしかないのではないか。


カネコアツシさんの『SOIL(ソイル)』(エンターブレイン)というマンガがすごく面白いことを最近知った。怒涛のように買い、読みまくっている。