東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『今日ではない日』

tokyomoon2006-11-16

■ 仕事で久しぶりに都電荒川線に乗る。東池袋の駅から早稲田まで。最近は全然乗っていなかった。家と家の間のような細い道をコトコトと揺られるのは楽しい。学習院下駅から面影橋駅に向かうカーブが好きだ。あのカーブに差し掛かると、幅の広い窓から見える外の世界がぐわーっと動く。それがなにやらイイ。そして神田川沿いの桜が見えるのもいい。春にここを通ると本当にきれいだ。今日はずいぶん葉っぱが枯れ落ちて寒々としていた。


■ 歌手の曽我部恵一さんが自身のホームページで書いていたのだけど、インドには「昨日」とか「明日」という意味の言葉がないのだという。あるのは「今日」と「今日ではない日」なのだとか。インドの人も僕も同じように1日1日を過ごす。だけど「昨日」とか「明日」という言葉がないということは、多分、それだけで僕とインドの人の間には時間の感覚に違いがあるのではないか。「昨日」とか「明日」という言葉は、過去と現在と未来という風に時間を一直線でとらえるものではないか。だけどインドの人たちの「今日ではない日」は時間を一直線ではなくて、もっとまぁるい大きな輪っかのようなものとして捉えるもののように思える。そのまぁるい輪の中に小さな○があって、それが「今日」で、その○以外の部分が「今日ではない日」だ。まぁ、僕はインドの人ではないので、本当にそういう風に時間というものを考えているかは定かではないのだけど。どっちの時間感覚が良いとか悪いではなくて、そういう時間の捉え方もあるのではないかと、こうやって書いていてふと閃いて、なにやら少しだけ楽しい気分になった。