東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夜の散歩者』

■ 昨日、仕事中にある友人からメールがあり、中沢新一さんの講演を聞きにいってそれがとても良かったので話がしたいから夜に電話をしたいとあった。仕事が終わって会社を出たのが21時だったので、どうせなら会って話そうと思いこっちから提案するとじゃあ会おうということになり西日暮里へ。


■ 駅の改札で待ち合わせた後、「すこし歩きませんか」と友人が言ってきたので歩きながらいろいろと話をすることにした。中沢新一さんの講演はこのほど出版された『三位一体モデル』という本に関する話で友人はとても刺激を受けたのだという。出来ることならそこで中沢さんが話したことを100%伝えたいんだ、と友人はがんばって力説してくれたのだけど、僕には中沢さんが語ったことを一言一句伝えられることより、そうやって言いあぐねつつも言葉を探し、何かを発しようとする友人のあり様の方がとても良くて、そういう姿に出会えるから他者と会話をすることが楽しいのだなぁと改めて思った。


■ 結局、1時間半くらいフラフラと夜の東京を歩いた。もともと西日暮里の付近に詳しいわけでもなかったので、すぐに道が判らなくなり、気がついたら本郷通りにぶつかって、交差点のところにあった地図をみるとどうやら駒込巣鴨の間くらいにいるみたいで、それからまたなんとなく歩いているとなぜか田端の駅前に出てしまった。迷いながらも、そんなことは気にせずにひたすら夢中で話しているとなんだか東京のど真ん中なのによく判らない不思議な世界に迷い込んでしまったように思えた。そうやって歩くことがとても楽しかった。で、田端の駅前にあった居酒屋に入ってまたいろいろ話す。結局、深夜2時まで話をした。さすがに眠くなったのでタクシーで帰宅。友人は家まで歩くといって帰っていった。タフだな、友人。でも、楽しかった。


■ 今日は雨。新宿のルミネの中のブックファーストが23時まで営業していることを初めて知った。店内の本も充実している。一気にきたよ、俺の中だけ本屋ランキングに。ブックファーストルミネ新宿店。

  中沢新一『三位一体モデル TRINITY』(東京糸井重里事務所)
  松本零士『ワダチ』(小学館文庫)                購入。

  中沢さんの本の帯にタモリさんが推薦文を書いていた。そして出版元は糸井重里さんの事務所。中沢新一糸井重里タモリ宮沢章夫さんの本に書かれていた80年代に一世を風靡した人たちが集結したような感がある。