東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夜に三人』

■ 19日(火)。谷川さんと谷川さんの友人のタケイチくんが『エンジョイ』を観にいくと聞いていたので、見終わった後に少し話しませんかと声をかけた。じゃあ、21時半頃に新宿で待ち合わせをしましょうかということになり、フラフラと行くとなんと2人のほかにさらにもう2人いらっしゃる。聞くと劇団カタカナの創設メンバーが全員そろっているとのこと。さらに4人で会うのは数年ぶりとのことらしい。そんな場所にのこのこと現れてしまってなんだか恐縮。


■ 『エンジョイ』についてはそれぞれ受け止め方が違っていた。僕も改めて自分が思ったことを話してみた。その他にもカタカナの前回公演『クロッキオ』の話とかに。谷川さんが公演後に「話を暗くすればそれでいいと思うのはもう古いんじゃないか」という意見を言われたらしい。それも一つの意見として真摯に受け止める必要はあるだろうけど、話の暗さとか明るさなんてものは決して作品の本質ではないはず。表層の部分の印象だけで作品全体を否定的に捉えてしまうのは非常にもったいないことだと思う。


■ 23時半頃に会はいったんお開きに。その後、谷川さんとタケイチくんと僕だけになり、どうしようかと考えた末、池袋でもう少し話すことに。それでマダムシルクに行くことになった。2人がマダムシルクを気に入ってくれたみたいなのでよかった。写真は3人で話すテーブルの上。飲みかけのグラスとローソク。そして見切れているタケイチくん。


■ タケイチくんとはカタカナの公演の時に、会場で軽く挨拶をする程度しかこれまで接点がなかったので、こうやってゆっくりと話す時間が持ててよかった。一方の谷川さんは虫歯に苦しんでいた。人間の感覚のうちで痛みってのは本当に嫌なもんだ。痛みという感覚がもっと別のものにならないかなという話になって、例えば痛いという感覚のとき痛みの替わりに光るっていうのはどうかという話になった。虫歯になるとその歯が光るんだ。それで歯医者に見せに行ったらこう言われてしまうんだ。「きみ、これ、すごくキラキラしているじゃないか。ここ、ほら、こんなに、うわぁ、これは酷いな、ほんとに・・なんて美しいんだ」とか。そんなこと言われたら笑っちまうなぁ。深夜2時。閉店間際に店を出てからラーメンを食べて僕の家まで歩く。家に着いたら3人で一つの布団に雑魚寝。さすがに今日は少し眠かったけど楽しい夜だった。


■ 今日の空日記。


昨日くらいからいよいよ寒い。冬本格化。仕事で新橋から銀座に向かって昭和通り沿いを歩いていたら、演劇歌舞伎専門と書いてある奥村書店という古本屋を発見。何気なく入ってみたら興味深い本がズラリ。これはいい店を見つけた。

  木下順二『ドラマの世界』(中央公論社
  武智鉄二『伝統演劇の発想』(芳賀書店)  購入。