東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『電話で話す』

■ 夏の暑さが全開の日々。夜になっても蝉の声がガンガンと響く。蝉は昼夜問わず鳴くものだったか。目を瞑ると蝉の鳴く音が至るところから響いてきて方向感覚がなくなりクラクラしてくる。


■ 久しぶりにかつて一度芝居を一緒にやったMくんから電話がくる。Mくんは7月7日のイベントを観に来てくれたのだけど、その日は少し話して別れてしまったので、ゆっくりしゃべったのは久しぶり。Mくんは今、いろいろと個人的な悩みを抱えつつも、戯曲を書いていて、その芝居の公演にむけて準備をしている真っ最中。他にもいろいろと面白そうなことが先々決まっているみたいで、ここから3月くらいまでは忙しくなるらしいけど、話しぶりからとても楽しそう。Mくんの活発さにはいつも頭が下がる。刺激を受けるし、羨ましくもある。


面白い話をいろいろと聞いた。特に面白かったのが段々畑(もしくは棚田なのかな?)の話。水上勉さんの『飢餓海峡』を読み、どうやらその中に段々畑の話が出てくるらしく、それに興味を持ってMくんなりにいろいろ調べてみたらしい。全然知らなかったことをいろいろ教えてもらった。段々畑の上の畑と下の畑、長男は下のほうから継いで行くのだという。雨風を受けると養分が下のほうに流れるので、下の畑の方が土がよく肥えるのだという。では、そこに次男がいたとしたら。次男は上の方の畑から継いで行くのだという。そこにこの国の培ってきた仕来りがある。言葉を濁しているのかもしれないけど、そこから区別が生まれてくる。例えばそういうこと。自分なりに段々畑のことを調べたくなった。『飢餓海峡』は読んだことがなかったので、今度読んでみたい。

あとは、和歌山に行きたいねぇという話で盛り上がった。行きたいね、和歌山。新宮、熊野。自分の眼でみたいのだ、枯木灘を。ずっとそんなことを思い続けて、行けずに終わっている。今年こそ、どこかのタイミングで行ってみようかと思う。とにかく久しぶりにMくんと話して、とても楽しかった。


■ 比沙家の京やきぐりはとてもうまし。