東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『蝉の鳴き声が聞こえなかった』

あまり気温を気にしすぎると、自分の体感が鈍る気がするけれど、昨日くらいから東京は最低気温が少し低くなると予報が出ている。心なしか、少しだけ過ごしやすい。

 

髪の毛が伸びてきて、前髪が非常に鬱陶しくなってきたので、仕事前に髪を切りに行く。よくある定額の安い散髪の店。職場の近くにあることを調べて、朝から行く。子連れが多い。そうか、子供達はこういう場所でカットするのか。子供と共に並ぶのは少し恥ずかしいものの背に腹はかえられない。髪を切りたくて仕方がない。

 

少し不愛想な店員さんだなぁと思ったのだけど、僕がぼそぼそとリクエストを言うとすぐに理解してくれて、てきぱきとカットをしてくれる。美容師さんの技術なのだろうけど、短くするといっても、梳きバサミで繰り返しカットしてボリュームを減らしてくれるので、時間もかかる。安い料金なのになんだか丁寧にしてもらい申し訳ない。洗髪はないのだけど、最後はワックスもつけてくれて、「頭頂部がペタッとしやすい髪質なのでワックスつけてあげるといいですよ」とアドバイスもくれた。有難い。そして「家に帰ったら早めに髪も洗ってあげてください」とも言ってくれる。まぁ、仕事なのだけど。言ってもらえることがうれしい。そこまで言われてしまい「ポイントカード作りますか?」と聞かれて「結構です」とも言えず、「お願いします」と伝える。果たして、ポイントカード使う機会があるのかなぁと思いつつ。ひとまず髪が短くなってさっぱり。

 

仕事後、職場をでると、やはり心なしか涼しい気がする。いや、正確にいうと「暑くはない」か。で、蝉の鳴き声が聞こえない。いつもは駅まで歩く間も結構うるさく鳴いていたのだけど。それで、地元の駅についてもやはり蝉の鳴き声が聞こえない。代わりに鈴虫が鳴く。そんな季節か。確かに暦の上ではもう夏から秋へ。

 

家に帰り、筋トレしながら録画していたBSで放送していた『コロナ危機 未来の選択「エマニュエル・トッド~グローバリゼーションを超えて」』を観る。コロナ後、それぞれの国の在り方として、今のグローバル化をやめて、国内政策、国内での流通を強化する方向へ舵をとるべきとフランスの歴史学者エマニュエル・トッドさんが語る。ナショナリズムの考え方に偏ると国内政策に注力をすることは閉鎖的になる懸念もあるが、本来はそんなことはなく、国内できちんとお金のめぐるようにすれば、やがて国内経済が潤い、内需が拡大すれば正しい形で海外とも経済交流が可能だという。マスクにせよ、国民一人あたりに10万円を給付する政策にしろ、国が何かしら資金を援助することはできるのならば、コロナで経営的に苦しめられている業界にさらなる補助金を出しつつ、第一次産業など、国内の事業がきちんと利益を生むように働きかけるなどすることで、国内の経済が上向きになることは可能なのかもしれない。そんなことを思いつつ、スイカを食べる。これまた録画していた「マツコの知らない世界」で西瓜の特集をしていて、そんなものを見てしまったらスイカをね、食べたくなるじゃないか。24時近くになって眠くなりうつらうつらしていると、窓の外から蝉の鳴き声が聞こえだしてきた。夜になると風もでてきて、エアコンは不要。夏と秋のはざま。