東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『迷い蝉と纏と』

tokyomoon2018-10-08

台風がやってきたのもなんだか過去の話で、土曜、日曜は久し振りに夏かと思わせる暑さだった。ここ数ヶ月の仕事の忙しさがとてつもなく、なんとも心に余裕がない。そして、この忙しさはまだ11月まだ続く。目の前の、やらねばならないことを処理していくと、新たなことが、またやってくる。息つく暇がないことは幸いといえば幸いなのだろうが、しかし落ち着かない。



そんな最中、土曜は久し振りに1日休みだったので、通院している猫の病院へ着いていく。ノラ猫で「ブチ」と呼ぶ猫がいる。いつ家に帰ると「テテテ」という具合にやってきて餌をねだるノラ猫。ずっと元気だったのだけど、しばらく姿が見えない時期があった。再び現れたときはげっそりと痩せて、歩くことさえもしんどそうにしていた。嫁が捕まえて病院へ連れていくと腎臓に疾患があると診断を受けた。鼻や目からも膿がでて、かなり弱っていたが、嫁や娘が看病したり病院へ連れて行ったことで、徐々に回復していってる。だが、腎臓の疾患はもう完治しないらしい。ずっと向き合って生きていかねばならないとのこと。ブチはひょこひょこと歩くようになり、野良としては生きるのは難しい。そこで、嫁はゲージを購入し、そこにブチを住まわすことに。弱っていたこともあり最初から抵抗なくガレージに入ったブチは今となってはかつて野良だった面影はどこへ行ったのだろうと思わんばかりに、家猫然としてゲージの中で暮らしている。体重も増えてきて、良かったなぁと思うが、現実問題、猫の治療にかかる費用はそこそこかかる。だが、まぁ、それは致し方なし。



ところで、猫を病院へ連れて行くのに、雑司ヶ谷霊園を歩いていたら、蝉の鳴き声がした。こんなタイミングで出てきてしまったのか。1匹だけの蝉の鳴き声が、霊園に響いてびっくりした。10月に蝉の鳴き声を聞いたのは初めてかもしれない。



その後、大塚まで戻って「はち八」というたこ焼き屋で昼食を食べてから、散歩がてら歩いて帰宅。家に帰ってから、庭のグミの木の手入れ。先日の台風の影響でやけに曲がってしまったので、ある程度、枝を剪定。庭の草むしりや、靴を洗ったり、晴れているここぞとばかりにいろいろ行う。それから少しばかり、霊園のあたりにでかけて、読書。風が気持ちよかったけど虫にやたらと刺されて痒かったので1時間ほどで帰宅。横になったらいつの間にか寝ていた。起きてから、娘と東通りへでかける。今月中ばにある「御会式」のための纏の練習。練習の時間になると近所の子供達がちらほらと集まり、纏を代わる代わる持ち、振る練習をする。一定のリズムで上下に振る。馬連が綺麗に回るように見せるには、うまく持ち手を変えてまわさないといけない。大人たちが手本を示すように上手にまわす。ある程度、ルールもあるが、個人個人で見せ方にも個性を出している。口伝え、見よう見まねから始まる練習。こうやって物事が次の世代に受け継がれていくこと。1時間くらいの練習を娘は楽しそうにやっていた。



日曜と祝日の月曜は仕事をする。休みの日はある程度、集中して仕事ができるのでここぞとばかりに溜まっているアレコレを終わらす。そうは言っても次から次へといろいろなことは増えていき、右往左往する日々は続く。



昨日、仕事帰りに雑司が谷霊園の前を歩く。さすがに蝉の鳴き声は聞こえなかった。ではあの蝉はどこへ行ったのか。コオロギやスズムシの声が聞こえる。夜になると気温は下がり、秋の雰囲気になる。