東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『強かと書く』

■BSでボブ・マーリーの『no woman no cry』に焦点をあてた番組があった。ジャマイカの音楽が、ジャマイカ独立後に独自に発展していきスカを産み出し、そこからロックステディ、そしてレゲエへと発展していく経過を知り、それが興味深かった。

スカからロックステディへの緩やかなテンポへの音楽的志向の変化。それをナレーションでは、テンポの良いスカに乗れない人たちがロックステディ、そしてレゲエを支持していったと言っていた。もちろん、背景にはもっと色々な要因があるのだろうけれど、音楽がとても身体に近いところにあるというか、身体の揺れの心地よさを求めたところにレゲエが出現したというのが何かとても興味深い。


■会社の用事で九段にある法務局へ行くことに。職場から地下鉄で一駅ということもあり、歩くことにした。靖国通りから一本入った路地を歩く。オフィスビルが多いが、中にポツリと昔からそこに住んでいる人がいると思われる住居もある。

九段の坂道まで来ると、突如視界が開ける感じあり。それまで日はビルに遮られていたのだけど、武道館の向こうから日が射すのを感じる。それだけで体感温度が変わる。靖国通りのこの坂道は、昔からずっとそうやって日を受ける明るく賑やかな場所だったのではないかと想像する。


■映像で関わる芝居について、一度稽古で通しを見てからずっと『したたか』という言葉がキーワードとしてあった。演出のKさんと作品に関してメールでやりとりをする際に、その文字を漢字変換したところ『強か』とでた。恥ずかしながらそれで初めて知った。

意味を調べると『粘り強くて、他からの圧力になかなか屈しないさま。しぶといさま。』とある。

内側に『強』を持った人でなければ、そういう振る舞いはできない。そういう立ち方に憧れる。