東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『雑司ヶ谷を歩く』

■週末はとても暖かく気持ちが良かったので雑司ヶ谷のあたりを散歩する。大鳥神社の境内に咲いた梅の花がきれいだった。明治通りから雑司ヶ谷にかけて、池袋を中心に見ると、場所によってはなだらかに、場所によってはかなりの傾斜で坂があり、そこが文字通りに谷になっている場所だと判る。そういった谷と傾斜のある土地にうまいこと路地が生まれ、家を建てている。慣れてない僕のようなものがそういうところを歩くとすぐに道が判らなくなる。

そういった路地を上り、開けた場所にたどり着くと、そこは雑司ヶ谷霊園。土地としては一等地になるだろうその場所は、亡くなられた方々のためにあり、生きている人たちは谷と傾斜の場所に暮らす。見晴らしの良い霊園からはサンシャインビルがはっきりと見える。






近所の100円ショップが、なぜか中古ビデオ販売店にリニューアル。中古のビデオを売る店に『リュニューアル』もないんだけど。エロやVシネがひしめく棚から、
塚本晋也監督『BULLET BALLET』
青山真治監督『Helpless』
ペドロ・アルモドバルトーク・トゥ・ハー』を発見。
どれも180円也。爆安。VHSはもう消えていくメディアなのだろう。残念だったのは、コーエン兄弟の『オーブラザー!』があったのだけど、それが日本語吹替え版だったこと。字幕スーパー版なら買っていたのに。DVDになった今、そんな2者択一は確かに消えた。家族連れで来ていた人が「DVDは無いんだねぇ」と残念そうに帰って行った。


■日曜の夜。映像で参加させてもらう芝居の稽古へ行く。中野駅からすぐの稽古場だったのだけど、名前を聞いてかつてそこに行った記憶があったので、記憶だけを頼りに歩いているとうまいこと見つかる。行けるものだ。もうなんの稽古をしたのかは覚えてないのに。

稽古を見ながら表現について考える。一人芝居だから見えない相手に語りかける言葉があるけれど、その間に、見えない相手とは異なる別のものへの語りが入る。それは独り言のようでもあるし、絶対にそうではない言葉もある。そこで語られる内容も大事なのだろうけれど、そこではなくて語り方について考える。なぜ、言葉が、舞台上ではない、客席に向かって投げられるのか。

公演詳細はこちら。お時間ある方は是非。ゴールデン街劇場という妖しい魅力的な場所であります。

稽古後、少し飲む。少ししか飲んでないのにえらく酔っぱらう。