東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『爽快に追い抜かれる』

ちょっと前の話だけど、新宿駅のホーム上を歩いていると、スーツ姿の40代くらいの男性が携帯電話で何かを話していた。その人は突然、次のような言葉を口にした。
「それは松尾芭蕉でございます。」
一体、どういった話の流れでそのフレーズが出て来たのか。かなり忙しそうなビジネスマン風に見えた。商談かなにかの話の流れなのか。まさか松尾も2010年の新宿駅で自分の名前を高らかに言われるとは思わなかったろうに。


犬のバーニーが元気だ。隙をみせるとカーペットにおしっこをしてしまうので夜は、僕らが寝ている隣の部屋に隔離しているのだけど、朝起きて扉を開けると我々に猛烈なアタックを見せる。あまりにうれしいのか昨日は飛びついた拍子に若干漏らしていた。俗にいううれしょんというやつなのか。うれしくて漏らす。すごい作用だなぁと思うけれど、嫁松は「うれしょんはいかんなぁ」とうなだれていた。


任せられた仕事を1人黙々と考え、手もつけれずに2日ほど過ぎ、昨日も悶々と悩んでいたら、同僚がそんな僕をみて「こうして、こうしてこうでどうですか」と3時間ほどで形にしてしまった。あまりにあざやかに追い抜かれた。僕はきっと悩む前に飛ぶ必要がある。朝の5時あたりに僕のために作業につきあってくれた同僚を家まで送る。ほぼ徹夜の状態ながら、爽快な気分で快晴の東京を走る。悔しさもありつつ、あざやかな朝。