東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『格闘ビバノン』

娘子が東京に来て、一週間が過ぎる。最初は不安だった環境の変化に対する戸惑いのようなものも今のところ問題はなさそう。


5日(火)に住んでいる豊島区で、新生児を対象にした四ヶ月検診なるものがあり、嫁氏が娘子を連れて保健所まで行ってくれた。7000gを超える大柄な子で、嫁氏の目算でも、娘子は他の子に比べでかい部類であったそうな。それと無事、首がすわったとの診断も受け、それもめでたい。


娘子を風呂にいれる格闘の日々。


9月30日(木)。嫁氏に風呂の入れ方のレクチャーを受ける。改めて教えてもらえば大丈夫だろうという目算。嫁氏の捌きでは娘子はちっとも泣かないばかりか穏やかな表情をたたえる。やさしく語りかけつつ、ソフトタッチ。それでいこうと理解しつつ、風呂上がりの娘子を迎えて体を拭いて、服を着せると、それがもたついてお気に召さなかったのか、まさかの号泣。うろたえる。


10月1日(金)。ふとみれば煙草値上がり。僕は滅多に煙草は吸わないけれど、断固愛煙家を支持。もちろんマナーは必要だけど、嫌煙家の過剰な煙草に対する拒否の姿勢は我慢ならぬ。互いのバランスの問題だろうよ、と。
夜は風呂に。語りかけとソフトタッチを意識し、湯船ではリラックスさせたが、いざ体を洗う段になり、いきなり泣かせる。落胆。


10月2日(土)。使い古した布団を買い替える。嫁氏が久しぶりに美容室に行くことになり、娘子と留守番を任される。気が付けば2人で熟睡。つまり、問題なく子守りは出来た。子守りの褒美に、板橋の美味しい大学イモの店の大学イモを買ってもらう。して、夜は風呂。頭を洗う段で、娘子号泣。髪の洗い方がよくないらしい。


10月3日(日)。少し出かけようということにあいなり、石神井公園へ。電車の中ではおとなしい娘子。乗り物に揺られることが、かえって落ち着くらしい。初めて石神井公園を歩く。携帯電話で話す中年の男性とすれ違う。「今日は天気がいいから、石神井公園で酔っぱらってるんだよ」とか。どういうことかと思いきや、公園内では、ベンチに座って酒盛りをする人たちがチラホラ。池の端にあった茶屋でも、昼からビールを頼む人がたくさんいた。石神井公園は良い具合の散歩コースがあって愉しかった。池に木にとまっているカワセミを写真におさめようと、やたらと望遠のレンズを携えた本気の人たちがカメラを切っていて、それも面白し。して、夜は風呂。慎重に行なうも、またもや髪を洗う段で泣かす。何がお気に召さないのか。嫁氏曰く、髪の濡らし方が雑。ぐぬ。


10月4日(月)。初めて仕事をする方を、こちらの凡ミスで45分ほど待たす。笑顔で許してもらったものの、「こういう顔合わせだから君のことは忘れんよ」と言われる。凡ミスは引きずる性分なので、ややずるずるとする。
して、夜は風呂。またもやまたもや。何連敗だ。さすがにまずい気分になる。これはもう、俺のせいで風呂嫌いになるのではないかとさすがに不安になる。


10月5日(火)。そして今日。仕事から帰って風呂にいれる。力まず、焦らず湯船にいれて、語りかけ、髪を洗う。いつもは正面から髪を濡らしていたが、手をまわして頭の裏側から髪を濡らすようにする。すると洗髪を嫌がらない。それで、その要領を忘れずに髪を洗う。泣かない。身体を洗う。泣かない。やっとこさ、娘子を泣かせずに風呂にいれることに成功する。これまでに、まだ数えるほどしか風呂にいれてないとはいえ、すべて泣かしてきただけに、本当にほっとする。ひとまず風呂嫌いにさせないくらいにはしないと、本当にへこむところだった。
今後は、風呂を大好きになるよう、癒しのテクを身につけようと誓う。


ともかく、ほんと、一安心。