東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『しぼんだ風船は人に会って治る』

久しぶりに、大学一年の時に同級生だった友人にメールをする。2年次に入る前に信州大学を受験しそちらに行ってしまったのだが、その友人とは波長があいその後も連絡を取り合っていた。それでもここ5年程まったく連絡を取ってなく、それはもう、ただなんとなくでしかなかったのだけど、先日、信州の方で地震があった際に、ふとメールをしてみようと送った。元気だと返信が来た。今は実家のある奈良に帰っているともあった。こちらが結婚して、娘がいると伝えると、向こうも結婚していて、子供が1人いて、さらに夏にもう1人増える予定だという。それぞれが、それぞれの時間を送っているなぁと、メールを見て1人笑った。方言なのか、その友人は、なにか面白いことがあると「笑ける」と言っていた。メールの文章でも「笑ける」と使ってあり、そういったところにもらしさを感じた。



交通規制などもあり、通勤や仕事も何やらままならず、状況判断の結果、自宅でメールや電話のやりとりをすることに。それで、池袋に事務所をかまえる家常さんと昼食を一緒に食べようと声をかけた。土日が特にそうだったのだけど、1人でいると何やら気分が滅入っていた。だれかと話しがしたい。それで家常さんと、一緒に働く谷川さんやMさんと昼食。最初はやはり、地震の話しをしたけれど、最後には非常に下らない話しで盛り上がった。ただただ、僕はそういう話しをしたかった。だから本当に気分が軽くなった。別れ際、かげわたりの新アルバム「Light behind the noise of night」を受け取る。すでにデータで音源はもらっていたのだけど、ジャケットも力作。こだわり抜いたアルバムになっていると思う。どこで買えるのか僕は判らないので宜しければかげわたりのサイトなどをご覧頂きつつ。


もちろん自宅待機とはいえ、仕事もする。ただ、仕事でないこともする。ため続けていた映画等をここぞとばかりに。

クリントイーストウッド「グラントリノ
行定勲きょうのできごと a day on the planet」
パク・チャヌクオールド・ボーイ
どれも面白かったけど、感想略。

して小説と戯曲。『新潮4月号』はターゲットをしぼっているよのう。僕は見事に射抜かれて購入。
宮沢章夫ボブ・ディラン・グレイテスト・ヒッツ第三集」
岡田利規「ゾウガメのソニックライフ」
ボブ・ディラン〜」はふとした拍子に思い出される過去の出来事が、そして「ゾウガメ〜」は仮想の出来事が、それぞれ、現実の「いま、ここ」を描くために、片一方に配されているように思う。「ゾウガメ〜」の舞台を観たかった。


21時過ぎに、なんとなく池袋の街中まで出歩く。驚く程人が少ない。店も閉まっているところが多い。池袋でこの状況。経済の面でもいろいろな場所で、沈み込んでいるように感じる。コンビニに入って買い物をしていると、地震が起こり、店内にいた人たちが口々に「揺れている」と言っていた。なかに「もう、いつも揺れているように感じる」と言葉にする人もいた。


まだまだ先の見えない日々が続く。ネコのみぞれは蛇口から流れ落ちる水滴が好きなので、僕が蛇口付近に行くと定位置に陣取り、水滴が落ちるのを待つ。