東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『高いところにある夕焼け』

就職活動は遅々として進まず。というのも、一箇所に履歴書を送ってその返事なるものが今月末、つまり今日くらいに来るまで、まぁ待ってみるかという気分になっていたから。で、そんな風にのんきにしていたら、さすがに嫁氏から急かされ今日今一度ハローワークへ。


池袋にはハローワークが2箇所あり、先日はサンシャインビルにあるハローワークに行ってみたので今日はもう一箇所の池袋庁舎というところへ行ってみた。といっても場所はサンシャインのすぐそば。
それで入ってみるとサンシャインとは様子が違う。まず人がずいぶんと少ない。そのうえ検索閲覧用のパソコンもない。で、呆然としていると男性が一人来てくれて説明をしてくれた。なんでもこっちのハローワークは新卒専門らしい。で、結局サンシャインの方へ移動。

2回目にして慣れたわけではないのだけど、すんなりとパソコン検索を行う。ぼんやりとしつつも検索。1時間以上見ていたけれど収穫がなく帰宅。東池袋駅付近からあずま通りへ抜ける道を歩く。しばらく工事が止まっていた道路の建設が再開していた。東池袋から雑司ヶ谷をぶち抜き、確か目白通りへ抜ける道路。この道路が出来れば池袋駅から明治通りへ向かう道の混雑が解消される、はずらしい。ずいぶんと広い道路が雑司ヶ谷方面に向かって整備されている。工事が止まっていた期間は車も走らず静かなもんだったのだけど、ここが開通するとどういう風になるのだろうか。

あずま通りを歩いていて、ふと空を見上げると高層ビルが夕日に照らされている。あずま通り周辺の背が低い建物は陰に入って日が当たってないのに、高層のビルだけは夕焼け色に染まっていて何やら不思議な視界。雲の具合もあるのだろう。



少しだけ、週末のこと


29日(日)。
娘子の冬用で、かつ泥だらけになっても構わぬ遊び用上着を購入しようと『西松屋』という赤ちゃん用品を販売しているチェーン店が入っているダイエーに行くため電車に乗る。

赤羽で下車し、やや歩く、つもりだったのだけど道に迷いのどかな路地を散歩する結果に。やっとたどり着いたダイエーはおそらくずっと前からそこにあると思われる時代を感じさせるダイエーでかなり味わいがある。それはそれで地元の人にとっては重宝されているようだけど。で、フードコートにドムドムバーガーがあった。ほんと、たまに、発見するな。ドムドムバーバー。思わぬところで暗躍している。

気がつけば日も暮れてとてつもなく寒い風の中、駅へ歩く。この寒さでは娘子が大丈夫だろうかと心配になったが遊び疲れてベビーカーで寝ていた。大したものだ。


30日(月)。
で、購入した上着を着て娘子と公園へ。砂場で遊ぶ。前回、僕が水道の水で池を作ろうとしたことを覚えていて、しきりに「みず、みず、もっともっと」と言う。水をバケツに注ぎ、砂場に川を作る。

案の定、娘子は泥だらけになりながらはしゃぐ。上着はがんがん汚れる。良い良い。そのための上着じゃ。で、帰ったら泥だらけの靴を見て嫁氏から「こんなに泥だらけにするなら長靴で遊ばせてよ」と指摘を受ける。うーん、盲点。


先日、神保町へ行ったとき、古本屋の棚につげ義春さんの漫画があり、『日の戯れ』という短編が入っていたのでそれを久しぶりに読む。好きな一篇。稼ぎの少ない漫画家亭主と、馬券売り場で働く嫁の話。ほぼヒモのような状態で、特に漫画を描くでもなく日々を過ごす男が散歩したり鉱泉に入ったりする。嫁の誘いで一度馬券を買いに馬券売り場に行き、そこで嫁の売り場から馬券を購入する。言葉にするとそれだけの話。
くり返される日々の中で、ごくごく些細な出来事が切り取られていく。それらはやがて忘れ去られていくようななんでもない出来事なのだろう。ただ、そういった『戯れ』の積み重ねが人の生の一つであると、静かに肯定しているような味わいがある。



ずーっと遠くの方で何か声がする。
ささやくような声なので耳を傾けて聞いたけど、なんの音だったかも忘れてしまった。
で、なんとなく寂しくなる
たまにその音を聞きたくなって、読み返してしまう