東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『鳩を持つ少年/情感ではだめ/熱い夏』

日曜は、用事があって朝8時くらいに家族そろって出かけた。9時過ぎには用事が終わる。それで、池袋のサンシャインの中をぶらついてから、サンシャイン水族館へ行く。魚を興味深そうに見る娘。たまに行くと水族館は面白い。で、個人的にはクラゲが良い。クラゲ、ユラユラとしている。ずっと見ていたい気持ちになる。


それと、アシカショーも見たのだけど、芸をするってのはすごいなと思う。芸が難しくなるほど、ご褒美でもらえる魚の量が増えるのが面白かった。頭を下げて挨拶をするくらいだと1匹だけど、片手立ちを披露すると6匹も貰える。アシカ、常に餌に対して釘付けだもんな。何をやるにしても、芸を披露した直後に速攻で目線が指揮をとる人の手元に一点集中するところがすごい。そういったわけで水族館堪能。


その後も娘子は元気で、近所の公園で遊びまくる。公園で遊んでいた4人の男の子がいた。小4〜6年くらいか。そのうちの1人が鳩を素手で捕まえた。とても素早い動き。他の3人は感心し、自分も捕らえようとするけれど、うまく出来ない。それを見ている鳩を捕まえた少年の堂々とした佇まい。鳩はおとなしく手中でじっとしている。その後、なぜか、その鳩を捕まえた少年が娘子を遊びの中に混ぜてくれて、5人でかくれんぼを始めた。夢中になって遊ぶ娘子だが、そこは体格の違いや、会話が成立しない厄介な部分がある。子供のうち1人が、娘を交えて遊ぶのはもういいんじゃないかと辟易し始めても、鳩を捕まえた少年は優しく娘の手を引いて遊んでくれた。彼が仕切ると、他の子たちもおとなしくなっていたが、リーダー的な子だったのか。ずいぶんと遊んでもらってた後、お礼を言って、連れて帰る。15時くらいに昼寝。


それから改めて出かける。朝の用事の続きのようなもの。いろいろ悩ましいところは多い。どうなることか。用事を終えて改めてブラブラしてから帰路へ。夕食を作るのも疲れたので、帰りの途中で寄ったオリジン弁当で食事を購入。塩ほっけはかつての方が美味しかったような気がする。気のせいか。


夜に、家常さんと会って少しばかり話をする。悩みいろいろ。人それぞれ。その後、少しばかり散歩。雑司ヶ谷の、霊園の近くの住宅街は夜は本当に静かだ。少し歩けば明治通りの喧噪があるけれど。


先日書いた戯曲に興味を持ってくれたTさんから、戯曲の感想をもらう。たくさん意見をもらえる。劇中に使用した様々なもの、特に今回は「砂」を意識的に取り入れているのだけど、それが情感だけの要素になっていないかという指摘をもらった。情感だけではダメだなと思う。なんとなくの雰囲気で使ったわけではない。強い意識でもって「砂」を使ったはずで、もっとピタっとはまるための描き方があるのかもしれない。また、物語自体が、中盤から劇的に変化するのだけど、それ以降の出演者たちの姿をもっと書き込めるのではないかと指摘をもらう。とても参考になる。見てもらうことで考える。


月曜日。また、映像演技のレッスン。しかし、僕は、新大久保のヘイトスピーチと自己責任、さらには都議選の話をして、それからどういう流れか漫画『ワンピース』の話までしつつ、最後に劇団ハイバイの舞台作品『投げられやす〜い石』のDVDを鑑賞するというレッスンを行った。いよいよ、映像演技ではない。けれども、ヘイトスピーチが駅でいえばわずか数駅となりの場所で繰り広げられ、それがあまり公にされずにあるこの国の『イマ』を知ること、それはきっと、役者の身体や演技することと無縁ではないと思うのです。だからこそ、それを話したい。問題があるとすれば、それを伝達する能力を僕が持っているのかと。


火曜日。ここに書くことさえ憚られる、とてつもない恥ずかしい失態を仕事で犯す。いや、失態ではないのだけど、ただただ恥ずかしい事態に。ともかく、19時過ぎに、原宿で1人途方にくれた。


Tさんに戯曲を読んでもらい、もっといろいろな人に読んでもらおうと思った。それで、友人のM君にも見てもらおうとメールをした。返信をくれたM君はバイト先で、好きになった人がいるらしく、胸の苦しい毎日を送っているらしい。熱い夏だ。そこに熱い夏があった。