東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『家族ゲーム』

日曜。鬼子母神で『手創り市』がやっているので見に行く。お盆時期のせいかいつもよりも出店数が少ない印象。そんな中、お気に入りのコーヒー屋さんはいつものように来ていたので、ペットボトルのアイスコーヒーを購入。値段は少々高いけれど本当に美味しいアイスコーヒー。月に一度の楽しみ。


それから都電鬼子母神駅の近くのラーメン屋へいく。醤油ベースの素朴な味わい。つけ麺は少々汁がしょっぱい。麺は美味しい。どうも最近、東京のラーメン屋に多くある、いわゆる醤油豚骨に飽きてきており、さっぱりとしつつ美味しいラーメンが食べたくなる。で、嫁の実家の山形は新庄市のラーメンはそういった醤油ラーメンが多く、それでいて出汁の味がうまいし、麺もうまい。ああいったラーメンを食べたい。


夜。家の前で少しだけ花火をする。手持ちのごくごく小さい花火。まわりを気にしつつ花火をするのは面倒くさいけれど、仕方が無い。子供の頃は近所に野球が出来るような空き地があったのだけど、今の住まいの近くには空き地など無い。公園も花火など禁止のところが多い。まったく東京だと一体どこで花火をやればいいのか。それと凧揚げとか。


夜。月曜にやる映像演技のレッスンで使用するため、森田芳光監督の『家族ゲーム』を観る。ATGについて触れた授業をやろうと思い、家にDVDがあった『家族ゲーム』を参考にしようと思った次第。モノを食べる時の誇張した咀嚼音や、ヘリコプター、洗濯機の音など様々な環境音がどこか誇張されているように思える。監督独特の灰汁のある表現の中に、核家族のコミュニケーション不全を感じつつ、それを一蹴する松田優作さんの圧倒的な演技。そしてポツポツとしゃべる不気味さ。そうかと思えば教師とのやりとりの中でことさらに『本人』というフレーズを繰り返すくだりの、明らかにただそれを言いたいだけとしか思えないような『遊び』もある。


他にも、船でやってくる松田優作さんのシーン。向かう先の団地と、松田優作さんが戻る先にある高層マンション建築の対比。コーヒーを飲む弟、牛乳を飲む兄。豆乳を飲む父。そして父は伊丹十三。後期ATGの作品として『家族ゲーム』がどういう風にあるのか。自分なりに語ってみる。ただ、個人的には『家族ゲーム』よりも『台風クラブ』を積極的に見せたいと思えた。自分なりにすーっと入ってくるのが『台風クラブ』なのかなと思う。ではそれはなぜか、が、まだ自分の中でも整理出来てない。


まだまだ暑い日が続く。今日は月がとても綺麗な夜。