東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夜になると雨が降ってきて』

tokyomoon2014-03-04

仕事で朝に久しぶりに京王線に乗る。新宿から都下へ。朝の時間、下りは空いている。本を読みつつ電車に揺られる。最近、電車に乗ると携帯ばかり見てしまって目がどうも疲れる。


仕事を終えて会社を出ると雨が降っていた。買い物をして家に帰ってくると、雨の中、近所に住んでいる野良猫で名前を「ブチ」と呼ぶ猫がやってきた。餌をほしがっているので餌を与える。と、そこに女性の方もやってきた。この近所に住む方。嫁の話だと23時頃に毎日必ずやってきて、この辺に住む野良猫4匹に餌と水を与える人。ブロックごとに猫に対する感覚が違うのかもしれないが、僕らが住むブロックは僕らをふくめて野良猫に寛容。そのうえ、その人は野良猫たちの避妊手術などもしている。良い具合の距離感で野良と接しつつ、野良は野良として自由にやっている。1匹の猫がその女性の足元で甘えるようなそぶりをしている。「慣れてますね」と言うと、「餌をもらえるからでしょう」と言う。自分たちにとってもこういう感覚が良い。


夜。録画していたヤン・ヨンヒ監督のドキュメンタリーを観る。北朝鮮と日本に別れて暮らす家族の姿を描いた作品『かぞくのくに』のメイキングを中心にヤン・ヨンヒ監督の姿を追うドキュメンタリー。北朝鮮にも、そして日本にもそこにいる人たちにとっての『生活』があること。その普通の暮らしを描こうとして、それが普通にいかないことをフィクションで描こうとする姿。同じく録画していたBSで放送していたドキュメンタリー『パレスチナ 国家承認への道』を観ると、そこでもやはり隣国で、人が暮らしているのだという想像力が和平へとつながるのではないかと思えてくる。そして『かぞくのくに』を観なければと思う。