東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『夜はまだ肌寒く』

週末は仕事をしていた。日曜は真夏日だったらしいのだけど、そんなことは気付かずに事務所で作業。夜、職場をでるころにはそこそこ涼しい。本当に夏日だったのかと疑いたくなる。風は涼しく、空は良い具合に澄んでいる。なんやかんやで間もなく5月も半ばで、そろそろ梅雨が近づいてくるのだろうか。


10日(土)。仕事が午後からだったので朝、娘と少しでかける。嫁が購入した自転車があり、それに乗って出かけた。娘を椅子に乗っけて、僕は立ち漕ぎのような形で運転。なんと説明していいのか、正直いうと危なっかしい乗り方。もちろん気をつけながら。で、久しぶりに前に住んでいた家の近くにあった象の滑り台がある公園へ。追いかけっこなどして遊ぶ。風が吹いていたが、それが気持ちよかった。


帰り道。また危なっかしい自転車の乗り方をしていたところ、娘の足が少しペダルに引っかかった。そこで娘が「痛い」と声を出した。それで驚いた。もしかして、前から言っていたのかもしれないのだけど、娘が痛いことを「痛い」と言ったことを初めて意識して聞いた。それまで「痛い」ことは泣くことや声をあげることでしか表現できなかったはずで、痛いを「痛い」というにはその言葉を理解しなければならない。しかもそれは、頭ではなくもっと深い部分での理解。いつの間に、娘は「痛い」を覚えたのだろう。「痛い」ことを「痛い」というってことはその言葉を娘が理解し、体得したということだろう。そんなことに驚いた。日々、成長しているのだなぁと実感。


11日(日)。仕事の後、帰宅。嫁の調子が悪く、食欲が無いとのことで、娘と二人で外で夕食をとることにした。東池袋のラーメン屋へ出かける。雑司ヶ谷霊園の脇を通ってあるいたのだけど、娘が「なんだか怖い」と言うので、大丈夫だよと伝えると、何かでたら剣で退治をしてねと言う。どうやら僕は剣を持っていることになったらしい。

ラーメンを食べた帰り道、霊園脇の寺の前を通ったのだけど、そこにすごく大きな木があることに気付いた。前からその道はずいぶん通っていたのだけど、その木の大きさに無自覚だった。月が綺麗な夜で、その月を見ていたら、突如その巨大な木が視界に入ってきて驚いた。坂道にあることも相乗しているのだと思うのだけど、やけにでかい木がそびえ立っているように見えた。風が吹いて少し肌寒いほどになっていた。木の葉が風に揺れていた。その木のずっと向こうに月が見える。大きい。そんな木を見ていると、ここに住んで良かったなぁとなんとなく思った。

家に戻ると、嫁からおみやげはあるのかと言われ、何も無いと伝えた。母の日なのに何もないのかと言われたけれど、申し訳ないがそもそも母の日であることさえ忘れていた。娘と風呂に入り、寝かす。寝かせたあと、嫁のやっている仕事を手伝ってくれと言われたのだけど、そのまま一緒に眠ってしまった。

今、雨が降って風も吹いている。不思議な天気だなぁと思う。