東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『お引越し』

tokyomoon2016-07-13

選挙の夜、気持ちがクサクサしていたので、会社の同僚に借りた相米慎二監督の『お引越し』をDVDで観た。

とても良かった。中井貴一さんや桜田淳子さんも素晴らしいけど、なによりも田畑智子さんだろうなぁ。それを見出したスタッフの方々。最初の三角形のテーブルが出てくる画から釘付け。

相米監督独特の長回しのカメラワーク。家の中のシーンがとてつもなく良い。お風呂に立てこもる娘をきっかけに対立する父と母の、狭い通路でのやりとりのシーンの緊迫さ。さりげなくある祭りや花火が映り込むシーンは段取りやタイミングがあると思うのによくぞ撮ったなと思う。終盤、迷い込んだ山の奥で行われた祭りに遭遇するシーンや、バイクでの父娘のシーン、舟が燃えるシーンなど、タルコフスキー侯孝賢アンゲロプロスを彷彿とさせる画に息をのむ。

トータルとして、小学生の少女が、中学生になるところで終わるこの作品は年齢的な経過だけでなく、少女が大人に成長する作品になってる。

水辺での田畑智子さんの表情がなぁ。素晴らしい。

そういうわけで、まどろみながら映画を観る日々。
ジョン・カーペンタージョン・カーペンター要塞警察
森田芳光『キッチン』

要塞警察』は面白かった。警察という限られたシチュエーションで予算も制限されている中でどのように物語を展開させていくか。それにしてもいきなり子供を殺させるあたりが痺れる。あの子役、トラウマになってなきゃいいけれど、と今更思う。

『キッチン』は冒頭の家の中のシーンと、冷蔵庫の前で寝ている主人公の画に惹かれて観だしたものの、主人公たちの会話のやりとりについていろいろと考える。あの会話の仕方が、原作ありきのものなのか、演出なのか。なんにせよ奇妙な気持ちが残る作品。そしてそのやりとりとは別の場所に存在する橋爪功さんのお芝居はそれだけで見応えあり。


とある方に聞いた話で、40分くらい歩くことが運動になると聞き、運動不足の昨今なので、帰りは一駅前から歩くようにしようと試みる。

一昨日は西早稲田から歩いたけど、それほど苦ではなかった。昨日は別用があり水道橋から歩いたけど、歩けば歩けるもので30分程度で家まで帰れた。


歩くことや汗をかくことは好きなので、これは持続できるかもしれない。義務化せず楽しむことを優先にしつつ。