東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『残暑厳しい9月』

tokyomoon2016-09-07

気がつけば8月が終わり9月に入っている。8月が涼しかったことに対する何かしらの仕打ちのように蒸し暑い日々が続くけど、これはなんなんだ。


そんな最中、仕事で新潟や札幌に行っていた。新潟は車で。札幌は飛行機で。運転が好きということもあるのだろうけど、新潟くらいの距離だと苦にならない。高速道路の運転は味気ないので物足りないけれど、車を走らせるのは楽しい。あと、新潟は食べ物が本当に美味しい。


仕事で行ったので一分の隙もなく仕事をしていた気がするけれど、少し古町のであたりを歩けたのは楽しかった。駅前よりも楽しい。あと、市役所の最上階から海が見えたり、新潟市が一望できたのも楽しかった。こう書くと余裕あったように見えるけれど余裕はなかった。


仕事の流れでとある芝居を観劇。シェイクスピアの『ヴェニスの商人』。一発逆転の爽快な物語のようにも観れるけれど、人の決め事としてある『法律』や『契約』、もっと言えばお金というものがモノとしての人の命までも引き換えとすることができるどこか歪んだものとしてあり、その不気味さが怖くもある。その舞台について考えることがたくさんあり、刺激を受けた。夜8時くらいに新潟を発ち、深夜0時過ぎに東京に戻ってきたけど特にしんどくはなかった。


東京に戻って一息ついたら札幌に行った。久しぶりの飛行機。空からの眺めは楽しい。ANAに乗ったのだけど、Wi-Fiにつながるのかと思いきや、有料であると知りがっかり。まぁ、当然か。しかし1時間半くらいで到着したので、空ばかり見てたらあっという間に到着。


久しぶりの北海道。といっても札幌にはそれほどの思い出も無い。セイコーマートが当然のようにあることに少ししみじみとする。


北海道は思っていたより暑く、そんな中で仕事ばかりしていた。最後の夜に、お仕事でお世話になった方に連れられて、地下鉄二駅分くらい歩いたところにある『ミルク』という素敵な喫茶店に連れてってもらった。札幌駅あたりから向かう時にすでに23時を回っていたので、連れてってくれた方が営業時間を電話で確認してくれたら「0時くらいに閉める予定だったけど来るなら1時くらいまで開けとくよ」という風に言ってくれたという。なんだかそういう感じがいい。喫茶店なのでアイスコーヒーを頼む。遅い時間までやっていることがありがたい。BGMで美空ひばりさんの『りんご追分』をアレンジした曲が流れた。大好きな曲。1時間ほど雑談。お店の入り口は空いていて、看板猫が気ままに出たり入ったりしている。「この店に来ると時間がゆっくりに感じる」と連れてってくれた人が言っていたけどその通りだなぁと思う。


1時頃に店を出て、札幌駅近くのホテルまで散歩がてら歩く。大通りでもないのにやけに道幅の広い道路。碁盤の目のように区画が整理されている。北海道大学を横に見ながら散歩。遅い時間だけど学生のような雰囲気の若者たちが歩いている。夜になると少し涼しい。日中は暑く、夜は涼しくなる。北海道の夏だ。かつてそんな夏を何年か過ごした。今はもう手触りも朧げ。


北海道から戻ると、東京湾入道雲があり、東京は驚くくらい暑かった。いくつか、仕事上でへこたれるくらいショックなこともあり、久しぶりにうなだれる。暑いからダラダラと汗が出る。


残暑厳しい9月だ。