東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『もう1月が終わっていた』

札幌へ行っていた時、周りの人の、ほぼ9割ちかくがマスクをしており、そういえばコロナウイルスのニュースがいろいろ入っているのだと思いだした。人によっては、近未来サイバー漫画のような防塵マスク風のものをしている人もいて、自分の警戒心の無さを少しばかり恥じる。が、マスクはどうも苦手で、ひとまずそのままでいた。札幌市内から千歳空港までは車で移動だった。あっという間に賑やかな都市は通り過ぎ、千歳まで高速道路をいく。比較的、住宅街が多いイメージ。エアポートライナーで走る時は途中、畑のようなものも見えた気がしたけど、そんな気配はなく、雪が少ないとあまり関東の道路と変わらない。

東京に戻ってきたら、見事な快晴で、寒くはなかったと感じた北海道よりもやはり一段暖かい。時間は夕方に迫っていたけれど、陽射しが気持ち良かった。

その日は、夜に久しぶりに家族で御飯を食べる。ごはんを食べたあと、すっかり夜遅い時間になって、娘は眠くなっていて、帰りの電車で座ったらすぐに眠ってしまった。最寄駅からふらふらしながら歩く娘。帰ったら歯を磨いてばたんきゅー。そういえば、このばたんきゅーという言葉、使い方、あってるのかな?ばたんはわかるとしてきゅーはなんなのか。

翌日、娘と嫁は習い事がありでかけて、僕は少しばかり寝坊してから掃除洗濯など。快晴だし、布団も干す。気持ち良い。それで午後になってから少しばかり散歩。近所の雑司が谷霊園の中のベンチに座り、コンビニで買ったパンを食べつつ、本を読む。のんびり。聞こえるのは遠くの方の車の音と、鳥の鳴き声。霊園の中には、法事で訪れている方々がちらほらいるくらいで、あとは観光の人や地元の人たち。陽射しが出てると暖かく、陽が当たる場所にある梅の木は花が綺麗に咲いていた。例年の一月とはだいぶ違う。ベンチに座り、本を読む。ああ、気持ち良い。と、ちょっと嫌な人もいるかもしれないけれど、地面をちょろちょろ動く虫がいた。よく見るとゴキブリだった。まぁ、いるのだろうなぁ。ただ、動きがゆっくりで、弱っているのかそれとも高齢なのか。なにせ見た目にはよくわからない。忌み嫌われるフォルムだけど、こんな霊園の中だし、あまり気にせずに放置していた。そのゴキブリはなぜかあっち行ったりこっち行ったりを繰り返している。

その後、杖をついたおじいさんが横に来て、「お隣失礼しますね」とベンチに座る。僕もあまり気にせずに本を読むと、しばらくしたら「どうも」と言ってまた歩いて行ってしまった。散歩途中の休憩ポイントなのかもしれない。それにしても今年は本当に暖かい。ベンチに座って本を読んでても寒さが気にならないのだから。

夕方から仕事があったので、布団を取り込んで出かける。帰りは山手線の終電で目白から帰宅。日曜の夜はさすがに人もまばら。仲良さそうな若い男女が歩いていた。学生だろうか。そんなこんなで気が付いたら一月は終わっていた。