東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『とある方からのメール』

tokyomoon2016-11-18

車で大通りを走っていた時、渋滞でノロノロしている時に携帯でメールをチェックしていたら、前から警官がやってきた。呆然としつつ、なにやら営業マンのような物腰で話をするその警官の説明を受け、「じゃあ、1点減点で、6000円の罰金です」と言いはなたれた。法律の上ではどう考えてもこちらに非があり、文句の言いようもないけれど、やるせない気持ちとはこういうことかと嘆きたくなる。


腐るよ、本当に。


そんな最中、仕事のメールでとある問い合わせがくる。見覚えがある名前で、今は映画監督をやられている方からだった。もうずいずん前、演劇の役者の友人が出る作品があり、「面白いから観て」と案内をもらって阿佐ヶ谷の小さな劇場に観に行った劇団があった。その作品がとても面白かった。面白いにもいろいろあるだろうけど、そこに描かれる人の生き方が切実で、そうとしか生きられない不恰好さが、それも人の生き方なのだと叫んでいるような、そういう面白さがあった。その後も名曲喫茶や民宿などを使った公演があり、友人の誘いがなくても観たくて足を運んだ。しばらくしてから映像作品を作るようになり、その後、僕も仕事で演劇を観ること自体が遠ざかってしまったことで追いかけるのをやめていた。


そんな方から突然の問い合わせのメールが会社にあり、思わずその返信で、依頼内容とは別に自分がかつてその方の演劇作品をいくつか観た旨も書いてしまった。映像を撮ることの面白さに目覚めたことや、演劇を続けていくことの困難さなどを書いていただき、どれほど魅力的な作品を書くことができたとしても、それでも困難さがつきまとうことがあるのだなぁと思う。とはいえ、今では多くの関係者からも評価をもらうような作品を作っておられるようで、自分がやりたいことをやり続けることの強さ、というものが大事なのだなぁとも思う。


天気が悪いと真冬みたいに寒いことになるけれど、晴れると日差しもまだ暖かい。街の木々が紅葉してきていることがわかり、ああ、まだ一応秋なのだなぁと気付かされる。