東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『束の間の夏休みに』

tokyomoon2017-08-29

金曜日。早朝から少し仕事。朝焼けが気持ち良い時間から動き出して気づくのはどの時間帯にも人は誰かしら起きているということ。


僕はたまたまの早起きだけど朝5時台に、当然のように起きている人もいるということに勝手にびっくりする。


それから夕方の新幹線で嫁の実家へ。少しばかり夏休み。徐々に都心から田園風景に変わっている中で、陽も暮れて夕焼け空になっていく。新幹線のラックに置いてある月刊誌にある沢木耕太郎さんのエッセイが、若い頃に寝台特急で旅をして、風景を見れずに後悔をしたという内容が書かれていて、そうだよなぁと頷きながら読んだ。深夜バスの旅や、暗くなってからの移動は風景が見れずにつまらない。僕は外の風景をぼんやり眺めるのが好きなので、できれば日中の時間帯に移動する方が楽しい。が、それはそれで、貴重な日中の時間を使ってしまうのでなんとも悩ましいこともわかるのだけど。


福島の手前あたりの風景の中で、山間の雲の隙間から日の光が射して、風景をオレンジ色に染めていく。harukanakamura さんの『光』というアルバムをパソコンから聴いていたのだけど、音楽と相まってなんだか良かった。


山形は前の日まではどしゃ降りだったらしいのだけど、僕が行った日は雨は止んでいた。駅に着いたのは20時過ぎだったんだけど、その土地で毎年行われている祭りは盛り上がっているようだった。久しぶりに娘と嫁と再会。娘は孫たちと楽しく遊んでおり、すっかり実家に馴染んでいた。僕はさっそくお酒や美味しいご飯をご馳走になり、良い具合に酔っ払い、少しだけ子供たちと花火はするものの23時手前には力尽きて眠ってしまった。


翌朝。寝坊気味に目覚めてから、娘と孫と裏の畑に野菜の収穫に。トマトやキュウリ、ミョウガなど。娘が得意げにミョウガの採り方を僕に教えてくれた。


それから祭りを見にいく。各町会がつくった山車の展示や祭囃子の披露があり、それを見る。子供たちはアイスや射的など吸い付かれるように屋台を楽しんでいた。祭囃子の音楽がどこからか流れ、大人も子供もそれぞれ楽しむような空気。祭りのそういう雰囲気が好きだ。


帰ってから少し飲み会に参加。酔いがまわって眠たくなったところに、子供たちから公園に行こうと誘われる。それででかけたら、なぜか鬼ごっこをすることに。鬼は嫌なので全力で逃げる。バリアばかりする子には10秒しかバリアは効かないとルールを決め、容赦なくタッチをし、鬼になれば全力で追いかける。笑ってたなぁ。楽しそうだった。酔っ払いの身にはしんどいところもあるけれど、子供たちと汗だくで遊ぶのは楽しい。


帰り道。夕焼けがきれいで僕は空ばかり見ていたが、子供たちは家まで向かうのも走りたくて仕方がない感じだった。


酒宴も落ち着いてきて、親族たちが帰り、それを見送ると、祖母が「祭りも終わりだねぇ」と言う。この土地で、祭りが終わるともう秋の気配が漂ってくる。夜になると空気も少しひんやりしているし、なんだか夏が終わった気分だ。


そうやって少しばかりの夏休みが終わる。


はしゃぎすぎた娘は、昨日の始業式はでたものの、今朝になって体調を崩し今日は学校を休んだ。