東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『月の岬』

祝日の月曜。目覚めたら、少し雲が多い。午前中はゆっくりだったので、庭の草木に水やり。それから打ち水。気持ちの問題だろうけど、この打ち水が、ほんと、なんか、最近、気持ちが良いのです。実際、気化熱で冷えているのかどうかはわからないけれど、なんだか、水をね、撒くのが、楽しいという。

 

で、それからリビングの敷物が汚れているだろうということで、それを剥がして大々的な掃除を家族全員で行う。敷物の下に引いていたマットなども雑巾で水拭きもし、掃除機もかける。で、ついでに窓枠や、換気扇のフィルターの掃除なども。なにも真夏にやることでもないのかもしれないが、汗をかきながらも、気分爽快。それから昼ご飯を近所の中華料理屋へ食べに行く。「今日は珍しく旦那さんがいるね」と店主さんが言ってきた。嫁と娘が近所で行きつけを見つけている。

 

その後、娘は習い事にでかけ、僕は家に戻りぼーっとして少し昼寝。それから仕事へ出かけるが、その途中で、久しぶりに、東京カテドラル関口教会へ。以前も書いたけど、特に何か一神教の信じるものがあるわけではないけれど、関口教会は建物としてとても好きだし、中にいると落ち着く。この、落ち着くということが大変良い、と個人的には思っている。その後、仕事先が品川だったので、地下鉄で三田へ。で、以前、テレビで放送していたのをみた『アリマストンビル』を観たいと思って、少しだけ三田近辺をふらふら。住所だけを頼りに、とりあえず、町を歩いてみる。三田はお寺が多い。あと、坂というか、起伏がある。地元として暮らすと上り下りが大変だなぁと思うが、こうやってフラフラ散歩する身では楽しい。慶応義塾大学へ向かう途中で、『幽霊坂』というえらく怖い名前の坂を発見。なんでも寺とお墓に挟まれた坂なので、そういう名前がついたという。確かに夜に歩くとちょっと怖そうな雰囲気。そして、坂は結構、急で登るのは大変。が、のぼって上の方に行くと、なんだか気持ち良い。どなたかの家の外壁に蝉の抜け殻を見つけた。登り切った先が、住所的にも近くで、またうろうろ歩くと、丹下健三さんのデザインしたクエート大使館の先にアリマストンビルが見えてきた。テレビで見ていたイメージよりは小ぶりな印象。レンズを通すと印象というものは変わる。いや、それにしたってコンクリートを自ら調合して、手作りで立てているコンクリートのビル。それだけでもすごいこと。近くに行って、ぼんやり見ていると、その一つ一つのコンクリートの形が面白い。何かいろいろなものが過剰で、そもそもこの建物を何十年もかけて作っていること自体も過剰で、そういった過剰さがむき出しで存在しているのが面白い。

 

それから、近所の公園で少しだけぼんやりする。と、三田の名前の由来を説明する看板がある。御田と言われていたらしい。そして、三田は月がとてもきれいに見える場所で、月の岬という別名があるという。岬というのは海が近いからだろう。そして、白金高輪あたりから坂をのぼった先にある三田は、なにせ高台。JR品川や田町駅はその高台の下にある。歩くとその地形がわかる。今はビルが増えているが、昔は今以上に見晴らしがよかったのだろう。月の岬。その風景はどんなものだったのだろうなぁと思う。

 

それから品川で少々仕事。坂を下って、国道15号まで降りると一気に賑わう。よく歩いて、疲れた一日。

f:id:tokyomoon:20190815205015j:plain

f:id:tokyomoon:20190815205039j:plain

f:id:tokyomoon:20190815205103j:plain
f:id:tokyomoon:20190815205129j:plain