東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『聖の青春』

朝起きて、快晴の日が続く。外に出ると気持ち良い。地元の駅に向かう途中で、日なたでのんびりとくつろぐ地域猫を見つける。寒い日でもできるだけ、暖かいところを見つける。

急な仕事の用件があり車で、新横浜の方へ行く。目的の場所の近くに神社があり、その神社の入り口に、綺麗な花を咲かせた木があった。梅なのか、寒桜なのか、あまり詳しくないのでわからないのだけど、とても綺麗なピンクの花が咲いていて、なんだか春めいた気持ちになる。元々この時期に咲く花なのか、日当たりが良すぎて早くも咲いてしまったのかわからないのだけど。後から調べたら、河津桜だったみたいだ。それにしても2月に咲くのだぁと思う。綺麗に咲くものだなぁ。ほんと今年は暖かい。

いくつか、仕事。諸々をこなす。うーん、うまくいかないことはとことんうまくいかない。

仕事の縁もあり、森義隆監督の『聖の青春』という作品をブルーレイで観る。棋士である村山聖さんの人生を描いた映画。ドラマチックに持っていくわけではなく、丁寧に、淡々と出来事を切り取っていく。ナレーションなども一切ない。音楽も前半はギター一本。後半になるにつれて音が増えていく。将棋を指すシーンって差別化が難しいような気がするんだけど、奇をてらったことをせずとも、きちんと対局ごとに印象が変わっていたような気がする。話題にもなった松山ケンイチさんの役作りは確かに素晴らしく、体重を増やした見た目の努力もあったと思うけど、将棋の指し方とかもきっと研究されたのだろうと想像する。羽生善治さんとの対局の緊迫感。そして、何よりも、雪国の居酒屋で二人が話すシーンの、窓の向こうの雪の降る風景が良かった。原作を読んだ人に話を聞くと、原作はもう少し将棋の師匠とのやりとりが丁寧に描かれているような印象。映画では、師匠役をリリーフランキーさんが演じている。この師匠がまたとても素敵なのだけど、師匠との関係性はそこまで重点して描かれてはいない。それでもとても素敵なのだけど。映画の中では、交わす言葉は少ないけれど、村山聖さんと羽生善治さんの二人の関係性が印象的に映る。

良い映画を観ると、刺激を受ける。