東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『2月の終わりと3月の始まり』

日曜。朝、天気予報だと少し寒いという話だったけど、寒くはない。というか、気持ち良いくらいの快晴で仕事がもったいないくらい。徐々に春が近づいているのだろう。なにせ2月も終わり。実家から長時間電車に揺られ出社。

一つ朝に仕事をした後、下北沢へ。お仕事のご縁でやりとりをさせていただいている方から、「テンダーシング-ロミオとジュリエットより-」という舞台のご案内をいただき、拝見させてもらうことに。ここ最近、シェイクスピアに触れる機会が多く、不思議な縁が続く。シェイクスピアの戯曲の台詞を再構築して、別の作品のように作り上げる、男女の二人芝居。台詞はシェイクスピア戯曲そのままなのに、どこか世界は、終末を迎えたような雰囲気の時代に思える。翻訳劇の難しさもあるのだけろうけれど、それはそれ。訳された日本語の美しさを俳優の言葉で語ることで物語は成立しているように感じるし、シェイクスピアのあの台詞だ、という気づきなど、物語がはっきりと明示されてなくても、観る側は自分の想像力と記憶で、諸々補完して、自由に観ることができる。刺激を受ける作品でした。舞台美術も綺麗で終演後、写真を撮っていいということで、撮らせてもらった。

何より、劇場が良い。100名以下くらいの小さな箱ではあるけれど、客席とステージは近く、息遣いまで聞こえる。このくらいの劇場で、じっくりとした少人数の芝居をする。僕自身の演劇のきっかけが大学の小さな講堂での上演だったので、やはりこのくらいがしっくりくる。本当に面白かった。

そして、久しぶりに下北沢。驚くほどの人で。コロナとはいえ、やはりこれほどいい天気だと人は出歩きますよね。それはそうだ。で、なかなか下北沢に来る機会も無かろうと、行きたかった「PINK MOON RECORDS」へ。サニーデイサービスの曽我部恵一さんらが経営するレコード屋さん。僕はレコードを持ってないのだけど、曽我部さんの新しくリリースされた『旧市街地から』というアルバムが配信リリースが無く、盤での販売だけだったのでそれを購入したくて。そのレコード屋の1階が曽我部さんが経営するカレー屋さんだったのだけど、そちらは行列ができていて入れなかった。良いなぁ、レコード屋さんやカレー屋さんはなんだか基地みたいで。もちろん、経営するには大変な苦労もあると思うけれど、そういう基地のようなものがあると、そこから何かを発信できる、ような気がする。

で、下北沢から会社に戻り仕事へ。一気に現実に。その後、夜に都内へ移動し、諸々仕事。終わって、この日は遅かったので自宅へ。嫁、娘、すでに寝ている。猫の傍で筋トレをしてから缶ビール一杯。

月曜。普段通り起きて、娘と朝食を食べる。これもまた日常。娘を送りだしつつ、掃除機をかけたり。それから出社。今日は自分のペースで仕事ができるかなぁと思っていたら、結構、バタバタとする次第に。なんやかんやあり、昼ごはんも食べずに、仕事をしていた。終わって21時過ぎに事務所を出る。なんだか夜、遅い感じがするのだけど、以前は21時終わりは当たり前だった。時間感覚がwithコロナ期のものになってきている。せっかくの映画の日だったのに、映画も観れなかった。

それで、ふと気づいたのだけど、今、僕は、CDを聞けるツールを持っていない。曽我部さんのアルバムを持っていても、聞けないじゃないか。