東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『BGM』

やや朝寝坊。空は快晴。起きてから洗濯機をまわす。それから、娘と話ながら洗濯物を干す。娘が、いかに自分が絶叫マシンに目覚めたかを力説される。それと、中学校で入った演劇部に、1名どうも好きになれない同級生がいるらしく、そこの子ことをいろいろと話す。なかなか娘とも話すタイミングがないので、たまにこうやって話を聞くと面白い。好きになれない同級生も、つまるところ、自分が持ち合わせないものをもっていて、ちょっとした嫉妬みたいなところもあるのだと思うし、自分も負けてないぞというプライドもあると思う。そういうことで良いと思う。切磋琢磨しあえばよろしい。

掃除などを終えてから、用件があり、出先で仕事。それから横浜へ。陽射しも気持ち良いので、少し臨港パークの公園でぼんやりする。風が猛烈に強い。のんびりできるかなと思って小説などをバックにいれてきたけれども、ちょっとした仕事のトラブルがあり、電話やLINEがきまくる。仕方がない。

臨港パークから中華街の方へ散歩。赤レンガ倉庫近くは、たくさんの人。オープンスペースで映画の上映イベントもあるようで、なんだかカーニバルのような楽しい雰囲気。これまでずっと忙しかったから、久しぶりにのんびりした気持ちになる。

それから、夜は、KAATでロロの「BGM」を観劇。車の中で聴いた音楽が、その旅の記憶のメロディになる。その曲を聴いた時、「あ、俺、お前のこと好きだって思った」という台詞は、ただ、それだけで、理由なんかなくてもすべてを肯定できる。というかロロの作品の、登場人物たちは、それぞれの出自など語られなくても、今、目の前を生きていて、未来に向かって、無根拠かもしれないけれど、祈りのような願いを口にする。全てを肯定する。ロロのそういった姿勢がとてつもなく愛おしい。そこに、曽我部恵一さんの音楽が優しく寄り添う。

幸せな心地で劇場を後にして、携帯を立ち上げて、死ぬほど仕事のLINEや通知がきており、それに嫌気もさしたが、総じて、良い一日だった。帰りの電車がびっくりするほど混んでいた。満員電車の中で、どうやら友人を訪ねて九州訛りの男性が東京に遊びに来ており、スーツケースを抱えながら「こんな人多いところで、暮らすっちゃ大変ね」と語っているのがなんだか味わいがあった。

夜、窓の外から雨の音が聞こえてきた。