東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『9年』

朝起きて、とても陽射しは心地よく、窓から陽が差し込むと暑いくらいに感じる。仕事で外に出ると気持ち良い。で、その日の午後、仕事先で打合せをしてから外へ出ると、晴れているのに、地面が濡れていて、ちょっと雨が降ったような感じだった。青い空なのに不思議だ。突然の雨。そういうこともあるのか。

東日本大震災から9年が経ったという。ずいぶんと時間が経ったようにも思う。だけど、あの日のことは今もしっかり覚えている。

その時やっていた仕事が、本当にとても忙しく、その日も職場のパソコンで動画の編集作業をしていた。前の日も遅かったような気もするし、だいぶ疲れた中で、作業をしていたような気がする。それで揺れを感じで、驚いて外へでたら、電信柱が驚くほど揺れていた。それからテレビをつけると、仙台の津波の映像が流れた。テレビカメラで映る映像は、津波をしっかりととらえてしまっているのに、テレビ越しだったからなのか、なんだかやけに現実感がなく、不謹慎にも作り物の映像を見ているような気がしてしまった。

その日は、電車も止まってしまい、帰れなくなった社員の人たちと職場に泊った。やけにざわざわした中で、落ち着かない夜を過ごした。

なぜだか久しぶりに、その時のことを記載したブログの日記を読み返した。翌日以降、職場に出れずに自宅で仕事をしたり、なんだか気持ちが沈んでしまったことを書いている。読み返してしまったのは、きっとコロナの影響でなんだかいろいろ息苦しい日々が続いていて、同じわけではないけれど、なんだかあの時のころと少し思い出しているからなのかもしれない。

そんな最中、寺尾紗穂さんの『北へ行く』という曲ばかり聴いている。なんだか優しくて、とても良い。

この日、宮城の方でも雨が降ったようで、震災が起きた時間に虹がかかったのだとニュースで報道されていた。あまりそういうことに何かしら意味づけをするつもりはないのだけど、晴れていた日に突然、そのタイミングだけ雨が降ったことの、なんだか不思議な偶然は、それはそれで良いなぁと思った。