東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『外出自粛の土曜』

実は、この土日は大阪に出張予定だったのだけど、昨日の夜に大阪府知事からの外出自粛の会見があり、それを受けて、紆余曲折があり、大阪に行く必要がなくなり、出張はなくなった。それ自体は大したことではないのだけど、僕の周りの仕事が次々と中止や延期になっている。そこに関わる制作の方々の抱える深刻さを考えると、政府や都府県の要請は、もちろん理解はできるものの、極めて多くの世論に影響するため、やはり慎重に出してほしいと思う。あと、まぁ、もちろん、事態を汲んでのこととは思うが、せめて、声明は昼ぐらいまでにしてほしいと思う。あんな夜に会見をされて、それに対応せにゃならないのは、ほんと大変だ。まぁ、繰り返しだけど、事態の深刻さゆえだと思うし、もちろん、それはそれで理解はできるのだけど。

 

で、今日は家でゆっくりとすることに。というのも、娘がこのタイミングでインフルエンザA型に罹ってしまった。とはいえ、峠はこえて熱は下がりつつあったのだけど。僕は7時半ごろ、いつも通りに目覚めてしまった。で、朝ごはんを食べてから、掃除機をかけて、トイレや台所を掃除。ついでに床の水拭きをして、洗濯もする。雨予報だったけれど、天気がもちそうだったので、ベランダに干す。で、なんというか、部屋の中の汚さに少しイライラしており、嫁に確認をとらず、いろいろ捨てると、あとからクレームがきた。うむむ。

午後、娘の体調も落ち着いており、のんきに漫画を読んでいたので、僕も録画していた映画を観る。岩井俊二監督『リップヴァンウィンクルの花嫁』。3時間ちかい尺の映画だったけど、長さは感じなかった。ただ、この映画の成り立ちのことをつい考えてしまった。どのようなきっかけからこの映画はうまれたのだろう。『SNS』なのか『結婚式参加バイト』なのか。通常の映画に比べると明らかに長尺で、物語の一つの軸となるCoccoさん演じる真白が登場するのがおよそ1時間後くらいからなのだけど、ちょっと極端なことをいえば、教師志望の主人公が非常勤講師にしかなれず、そのストレスをブログに登校していたところに、綾野剛さん演じる安室とSNSで出会い、そこから不思議なバイトに誘われる。それで物語の後半とも整合性は取れるような気がするが、それでもなお、前半の1時間、結婚と離婚の経緯を描く必要を監督が感じ、作品がつくられたのだとすると、その意図はどこになるのだろうと考えてしまう。手軽な婚活お見合いサイトからの出会いで結婚に至ってしまったこと、その結婚が脆くもすぐに終わってしまったことが、同様に突然の出会いから生じた真白との関係が、いわゆる同性愛的なことではなく、友達同士の友情とも異なる、力強い結束との対比として描かれるために必要であったのかもしれないけれど、そうではありつつも、ショットの面白さを愉しみつつも、なんだか前半の主人公の人物描写に少しもやもやとしたものを感じてしまった。それも俳優の方々の演技の素晴らしさに拠るものだとは思いつつも。

それにしても、キャスティングありきなのか、なんともあてがきのような見事なキャスティングというか、黒木華さんを筆頭に、Coccoさんの立ち居振る舞いの自由さや、綾野剛さんのなんというかある種のいい加減さが本当に素晴らしい。役柄的にも、あきらかに主人公を陥れる存在であったはずの安室が、後半、本当につかず離れず、なにゆえここまで主人公に肩入れするのか謎の立ち位置でいるのに、その絶妙な距離感であり続けることが成立するのは、あの綾野剛さんのある種の適当感のたまものだと思う。

夕方6時、娘とぼんやりしていると子供たちに帰宅を呼びかける地元のアナウンスが流れた。普段あまり意識して聞いてなかった。この町でも流れるのだな。

夜、娘が少し早めに布団に入ったので、切れた電球を買いに池袋へ。雨が降って少しずつ冷えてきている。普段の土曜に比べれば人はやはり少ない。そしていろいろな店が21時を待たずしてお店を締めていた。ビックカメラLABIも20時には閉まっていたようで、仕方がないのでドンキホーテで電球を購入。よく行くチェーン店の喫茶店は開いていたので、そこで少しばかり仕事をする。それから帰りに、ドラッグストアへ。だめもとでのぞいてみたら、トイレットペーパーが売っていたので1セットだけ購入。

夜になって雨は少し強くなってきた。予報では日曜は雪らしいのだけど、本当だろうか。