東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『のんびり過ごす土曜日』

前日が雨だったけれど、土曜は雨が止み、気持ちのいい風が吹いていた。久しぶりに雨が降らない日だったので、これ幸いと布団を干し、敷布団などを洗濯。掃除機をかけて、それから庭の草むしりもする。そこまで蒸し暑さもなく、風も気持ち良い。

嫁と娘は用事があり、出かけたので、僕も新宿御苑に行くことに。敷物を持ってのんびりしようと思い、本を持っていく。こういう時、欲張りなのか、絶対に読まない量の本を持っていってしまう。北参宮駅から新宿御苑へ。これにてパスポートの元が取れた。なにせ4回行けば元が取れるし。木陰に敷物をしいて、少しばかり仕事のメールを片づけて、寝そべりながら本を読む。中沢新一さんの「アースダイバー 東京の聖地」。明治神宮に関する部分を読み返す。秘密を内側に隠す内宮と、芸術や運動を司る外苑の二重構造。改めて読みなおしてもその興味深い読み解き方に刺激を受ける。

横になりながら本を読んでいると、いつの間にかうつらうつらしてしまう。見上げると風が気持ち良い。雲間から太陽が出てきても暑いと感じない。不思議と、飛行機がたくさん飛んでいくのが気になった。いつもはそこまで気にならなかったのに、今日はやけに飛行機が多い。気のせいだろうか。うつらうつらと寝てしまったあと、目を開けると、空や木、陽の光がやけに浅い色で、灰色の雲と似た色の視界になっている。なんでなのかよくわからない。

夕方、少し天気が悪くなりそうだったので、17時過ぎに新宿御苑を出て家に戻り、布団をしまう。まだ雨は降らない。風は強くなってきた。嫁と娘を待ちながら、「やついフェスオンライン」でgoing under groundとサニーディサービスのライブを観る。本来ならライブハウスでやるイベントがコロナの影響で中止となってしまい、オンラインに。そのおかげでライブを観れる。これはこれでコロナの影響でできた企画。例えば、他にもテレビで漫才やコントを流す番組が、ソーシャルディスタンスを保つために、意図的に距離を離したままグリーンバックで合成を前提にネタが作られていて、それがアイデア一つで通常のネタとは異なり面白い。これもまた、コロナによって試行錯誤された後に出現したもの。悲嘆するではなく、戦略を変えることで拡がる可能性。もちろんあくまでも可能性の一つ、ということであって、やはりライブにしろ、イベントにしろ、舞台にしろ、目の前で演じられることが何よりだと思うけれど、「できない」事態に直面したとき、それを華麗にかわしつつ、別の手段で攻めれることは素直にすごいと思う。もとに戻る、はないのだという中で、アフターコロナという新しい道を進むしかないのだろう。

そんなことを考えつつ、サニーディサービスのオンラインライブのカッコよさに痺れていたら、いつの間にかリビングで寝てしまっていた。そんな土曜日。