東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『面会に行ったこと』

土曜。仕事が午前中に少しあり、事務所へ向かう。用事は少しだけだったのだけど、その後、メール作業をしているとなんやかんやでバタバタとして、気が付けば12時を過ぎていた。その後、恵比寿から母のリハビリ先へ直行する。宇都宮線で大宮へ。一本ではあるが、割と揺られる長旅の気分。埼京線宇都宮線は似たような方向を走るけど、京浜東北線沿いを走る宇都宮線と、戸田側を走る埼京線では微妙に風景が異なる。ちょっとした違いで、具体的に『何が』を答えられないけれど、僕は埼京線からの風景、特に、西側の風景が好きだ。

 

うつらうつらしながら大宮に着き、ドラッグストアで母用のおむつをドラッグストアで購入してからバス停へ。ちょうど目的のリハビリ病院行きのバスが来ていたので、これ幸いと飛び乗る。バスはそれなりに人が乗っていた。とはいえ、始発である大宮駅で乗った人以外、途中で乗ってくる人はおらず、徐々に人は降りていき、途中で何やら興味を引く温泉がある停車場で一気に人が降りて、あとは僕だけになる。バスに乗った大半の人が温泉目的だったか。それから空をぼんやり眺めたり、車内の写真をパシャパシャ撮ってみたり、運転手さんからすると不審者に見える動きばかりをして、目的のリハビリ病院へ到着。結果、2時間程度かかっているから、やはりそれなりの旅感がある。

 

土曜は正門が空いておらず、警備員室で面会証を提示し、病棟へ。エレベーターがいくつかあり、最初、わからずに間違える。ようやく目的のフロアーにたどり着く。エレベーターホールの目の前にナースステーションがあり、そこで名前を伝える。コロナの影響で病室にはいけず、テーブルがある雑談スペースのような場所で待つように言われる。何階建てか忘れたけれど、5階にある母の病棟からの眺めは見晴らしが良く、大宮からバスで30分程度かかる長閑な風景はホッとさせる。遠くの方に大宮のビル群が見える。この風景を母や、そして僕らはあとどれくらい見るのだろう。そんなことをぼんやり思っていると母が車いすでやってくる。以前よりも元気な様子で、手を振ってきた。コロナによる制限で面会は週に3回、1回10分、1人のみ、と制限されている。仕方がないことではある。母は検査か多いことやリハビリはが大変だと嘆いていたが、以前よりも意識ははっきりしているし、会話もしっかりできるので安心する。面倒くさがりな性分があるので、少しばかり後押しされる方が母は動く。なので療法士さんには「スパルタでリハビリしてください」とお願いしている。1月寝て過ごした患者さんが復活するには2か月から3か月ほど必要だという。年末、もしくは年明けまではリハビリが続く。それはそれで大変だけど実家で一人で生活させるよりは結果的にましだったかとも思う。話をしているとあっという間に10分が過ぎ、アラームが鳴る。10分という時間はストップウォッチで管理されていてそれなりにきちんとチェックされている。母からペットボトルの水を買ってきて欲しいといわれたので、面会後、1階にある自販機で購入。再び母の過ごす階へ向かおうとすると、リハビリへ向かう母とすれ違う。もともと面会時間が終わっていると接することができなかったので、看護師さんにペットボトルは託すことになっていた。と、母が僕を呼び止める。

 

「病院の生活にはもう慣れたから、あまり面会も無理をしなくていいよ」

 

実際、母の意識は以前よりもだいぶ良くはなっていた。だけど、その言葉は本音と言うよりは気を遣っている言葉だと思う。

 

ペットボトルを預けて外へ。まだ晴れて心地よかった。ふと、バスで30分ほどかかるのだから、少し歩くかと思い、病院から最寄り駅まで歩くことにした。空が広くて心地が良い。高い建物が少ないことも要因なのだと思う。広くて気持ちが良いなぁと思う。

 

再びバスに揺られて、家に戻る。なんやかんやと夕方。半日がかり。そんなもんだろうが、それはそれで大変。嫁と娘は家の近くの公園で娘の同級生たちと月見をしていた。詳しくはわからないけれど、娘から野球を教えてくれと言われてフォームをいろいろ教える。一通り説明をし終えてから、月見をしている二人を残し、僕は上池袋にあるスポーツジムへ。1回400円、2時間、スポーツジムの器具が使用可能ということを知り、運動がてらトレーニング。こういうジムを使ったことがなかったので新鮮だった。周りには常連と思われるムキムキのボディの男性たちがたくさんいた。そこまでを目指すわけではないけれど、できる限りシャープな身体を作りたい。2時間、いろいろとトレーニングをし、ふらふらになり、21時過ぎに帰宅。

 

なんやかんやと疲れた土曜だった。