東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『いろいろあった11月の始まり』

日曜。朝起きて掃除などをして、習い事ででかける娘と一緒に家を出る。僕は新宿で降りて、映画館へ。K’sシネマという映画館で上映されている台湾映画祭の一作品「バナナパラダイス」を観る。朝10時からの上映なのにお客さんはほぼ満席の混雑。映画の日ということもあるのかもしれないけれど、こういう映画に人が多く入るのはなんだか嬉しい気もする。戦時下の中国大陸から、希望を抱いて移動した台湾でスパイ容疑をかけられたことから名前や身分を偽って生き抜いた家族の物語。台湾の詳しい歴史がわからなくても、そこで生き抜くために懸命に生きる人物の姿はグッとくる。とはいえ、主人公のダメっぷりはなかなかではあったけれど。個人的には台湾で活動する映画監督の作品がなんだか面白く、不思議だなぁと思う。韓国の作品はあまり触手が伸びないのに。それも不思議なのだけど。

 

観終わってから大宮へ移動。兄が帰省をしていたので、母に面会に行くことになったので替えの下着を持っていってもらったりとお願いもあり大宮で待ち合わせをしていた。兄が病院へ行く前に看護師さんに連絡をして不足しているものがないかを確認すると母が肌着がほしいと言っていると言われた。しかもグンゼの下着とメーカーを指名してきているという。僕がユニクロとかでいいですよね?と聞くと「なんか、お母様がグンゼでないとダメだと言ってます」と看護師さんが困ったようにいうのがちょっと面白かった。なんにしても、わがままを言い始めるのは、元気になっている証拠だと思う。兄はそんな母の要望ははねのけ、ユニクロヒートテックを購入し、面会へ。コロナの影響で面会は一回一人と決まっているので、僕は大宮の喫茶店で仕事をしつつ待機。しばらくすると兄が大宮に戻ってきて、少し話す。元気になってきている母を見れて、兄も安心した様子。僕が最初に倒れた母の様子を話していたから、それに比べたらだいぶ元気になっている。

 

とはいえ。

 

少しだけ、この先のことを兄と話す。おそらくまだしばらくは入院生活は続くものの、その先、どうするか。一人暮らしができるかどうか、母の体力・体調面もあるけれど、気持ちも、である。なにせ父はもういない。「介護」とまではいかなくても、母の世話をしていく日々がある程度、間近に現実のものとしてある。いろいろと悩ましい部分だ。それから兄とわかれて、僕は東京方面へ。

 

で、この日、明治神宮で建立100年だかなんだかでライトアップがされているということを知り、そこまで乗り気ではない嫁と娘を誘いだし、明治神宮へ行くことに。予想していたが、人が大勢いた。夜の明治神宮は周りの森が鬱蒼としているので、おそらく普段はとても暗く深いのだろう。そこがライトアップされることがどんなもんなのかはさておき、灯りがあるというのはそれだけでホッとする。で、ちょうど本堂にさしかかったあたりでびっくりするような音が鳴り響き、空に花火があがった。予期せぬ花火。運が良かったなぁと思う。考えてみると、今年初めての花火。どこであげているのかわからないけれど、おそらく都内の神宮あたりであげているのだと思う。爆発の音と風を感じることができるような花火。観れて良かった。

 

そんなこんなで、1日がかりでいろいろあった11月のはじまり。