東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『天国にちがいない/穏やかな日曜』

ここ数日、本当に忙しく、朝から晩までいろいろバタバタしていた。早朝に起きて仕事に出かけるので、寝坊しないかと冷や冷やする。で、朝が早いときは自宅に戻る。自宅に戻るとはいえ、夜に帰るのも遅いので、娘にとっては父がいつ戻ってきているのがわからないと思う。徐々に父の存在が薄くなっていくのではないかと心配だ。

 

とはいいながら、隙をみてどうしても観たかった映画も観に行った。

 

エリア・スレイマン『天国にちがいない』

 

1シーン、1シーンごとの画が素晴らしいし、実際に主人公として登場するエリア・スレイマンのまなざしの表情が本当に良い。物語として、映画監督のエリア・スレイマンが企画書を持ってパリ、ニューヨークへ行くという軸がありつつも、軸から離れたスケッチも出てくる。それは、本当にふとした出来事で、映画を劇的なものととらえるならば切るだろうシーンも、エリア・スレイマンはきちんと描く。というか、軸として存在する物語さえも、一部でしかないし、そういった個々の、日々の出来事の集積が『天国にちがいない』という作品になっていると思う。水を汲んでいる女性を横移動で捉える描写の素晴らしさ。

 

そんなこんなで仕事も忙しく、諸々睡眠時間が削られていた。日曜は結果的に出勤が無くなったので久しぶりにゆっくりした。朝も少々寝坊した。が、8時半くらいに母から「仕事は大丈夫なの?」と起こされる。まぁ、それはそれで仕方がない。

 

朝ごはんを食べてからのんびりして、少しめんどくさがる母を押し切り、布団を干す。こんな晴れた日に布団を干さないのはもったいない。で、それから掃除機をかける。自宅でも実家でもやることは一緒。昼は母が茹でた蕎麦を食べて、それから頼まれた買い物へ。地元の大きめのスーパー。休みの日は賑やかだ。数日分の食料品を諸々購入。

 

家に帰ってから、お腹もいっぱいなのと、少し疲れたのもあったので、自分の部屋に戻って少し昼寝。陽射しも暖かくて、窓を開けて寝てても寒くない。2月なのに。小一時間して目覚めてから、家の近くの気になっていた喫茶店で少しばかりメール作業。返事をしなければならないメールは日々溜まっていく。喫茶店は地元の長閑な感じとは少し違い、良い感じの雰囲気。緊急事態宣言のため18時で閉店。窓の外を見ると、陽がまだ残っている。徐々に日が長くなっているのを感じる。スーパーで総菜を買って帰る。母は入院していた際に久しく刺身を食べてなったので、刺身を持って帰ると美味しそうに食べる。

 

母は布団を干したあと、ずっと窓を閉めたかと確認してくる。鍵をちゃんと閉めた?と十回くらい聞かれた気がする。母は自分が気になったことはずっと引きずる。そして何度も言ってくる。そういう性格を慣れているので僕はさらっと受け流すけれども。そのあたりは父もそうだったのだろう。そんな母から目の下のクマがスゴイよと言われる。疲れが表情にでてきているのか。それとも年相応か。まぁ、そんなこんなで穏やかな日曜を過ごした。