東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『蜩が鳴いていた』

気がつけば7月に入り、雨が続く日々。雨が止んで落ち着いたと思えば、猛烈に降る日もある。うちは幸いなことに被害はなかったけれど、土砂災害などがある地域もあるという。

気温がかなり上下して、半袖でも湿度を感じ蒸し暑いと思う日中も、夜になると肌寒くてとても半袖ではいられない時もある。そんな最中、仕事で少しばかり地方へ。といって車で頑張れば行ける地域。もちろん仕事なので、何か観光ができるわけでもなく、ゆっくりとはできない。おまけに基本的に雨。

夜になり、その街では繁華街だろうと思われる場所を少し歩いたが、やはりどの土地も緊急事態や蔓延防止対策の影響だろうか人影はまばら。たまに開けているお店を見かけて、店員さんとお客さんが楽しそうに話している姿が見える。そういうところに思い切って入り、見知らぬ土地の中に溶け込むような体験をすればいいのだけど、余裕もないし、そういうことが苦手でどうしてもできない。

結果、ホテルに戻り、粛々と仕事をしたりする。翌朝も雨。少し、カフェで仕事。その町は城下町のような土地で、開けているし、至る所に寺社仏閣があるし、整えられた公園もある。駅からわずかの距離に大きい湖もあり、晴れてるとそこは居心地が良さそうだなと想像できる。その湖畔近くのカフェで仕事をする。お客さんはそこまでいないのでとても落ち着いて仕事ができる。

夕方になり、雨が止む。空が西日でいっぱいになる。学校帰りの学生たちがたくさんいる。傘を片手に振り回したり、連れて歩いている友達たち楽しそうに話している。踏切近くて車の渋滞に捕まる。この土地では当たり前のような日常なのだろうなぁと思う。

2日の夜。というか19時ごろ。日が暮れてきたけど、まだギリギリ、日が残っているような時。コンビニに立ち寄って一息ついていた。交通量はそこそこある通り沿い。駐車場はやけに大きい。コンビニの横には古くからあるだろう家屋がある。防風林の役割もしそうな林に囲まれている家。ぼんやりしていると蜩が鳴くのが聞こえた。少し早く出てきてしまったのか。いずれにしても今年初の蜩。徐々に日が暮れていく。

夜、東京に帰る途中、ワイパーが役に立たないほどのとてつもない雨が降る。なんとか抜けて、都内に戻ったら雨が小降りになった。久しぶりに終電間際の夜。