東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『めぐりあう縁』

とある仕事もあり、少し普段はいかない場所へ。陽射しは眩しく暑い。少し歩くだけで、頭がぼーっとする。見慣れない町をふらふらと徘徊するのは楽しいが、暑すぎるとさすがに辛い。と、家を改装したと思われる古本屋さんを見つける。すてきな看板に惹かれて入ってみる。玄関先の文庫が並ぶ棚がそもそも興味深いラインナップ。しかも一冊200円と安価。3冊ほど手に取って二階へ上がる。そこはさらにたくさんの本が置いてあった。中上健次さんの「19歳のジェイコブ」と、ガルシアマルケスの「百年の孤独」が売っている。ああ、なんというか、こういうのは縁だと思う。持ってきた文庫本を2冊、本棚に戻し、中上健次さんとガルシアマルケスの本を購入。なぜ文庫本を戻したかというと、単純にさすがに重すぎるからだ。リュックにいれるにもちょっと多すぎる。

それから近くに海があり、砂浜へ。普通に海開きされていて、人は多かった。みんなのんびり海を楽しんでいる。良いなぁと思う。マスクをしている人もいるけれど、そこまで多くはない。陽射しは強い。砂浜はとても暑い。座っていると、お尻が熱くなるけれど、しばらくすると落ち着いてくる感じ。汗はじわじわ出てくるけれど、風が吹いていると過ごしやすい。部屋の中にいるよりも、こうやって外にいる方が気持ちが良い。

お母さんと海に来ている小さな子供が手にパンを持っている。そのパンを入れていたビニル袋が飛ばされてしまい、それを拾おうと子供が走っている。砂浜をビニル袋は逃げるように転がっていく。ようやく袋に追いついてそれを手に取りお母さんの方に戻ろうとすると、突然、手に持っていたパンをめがけてカモメが飛来してきてパンを取っていってしまった。突然のことに子供は何が起きたのかわからない感じで、ただ、自分が持っていたはずのパンが無くなったことに戸惑っていた。カモメはずっと向こうまでパンを持って飛んでいってしまった。そもそもパンを食べるのか、よくわからないが、彼らにとってみたら、人の多い砂浜はかっこうの餌場になるんだろう。

海は良いな。夏の海は賑やかだ。陽が暮れてきて、地元の人が散歩をしたりしている。うらやましいなぁと思う。もっとゆっくりしたいと思う。