東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『草の響き』

この日は仕事を休んで、日本橋の方へ。国立映画アーカイブへ、ぴあフィルムフェスティバルの特別上映でかかる斎藤久志監督の「草の響き」を観に行く。恥ずかしながら、斎藤久志監督のお名前を知らず、今回のプログラムで初めて知った。原作が、佐藤泰志さんということもあり、気になってどうしても観たかった。

スケボーで函館の町を走る冒頭のシーンから、心地いい。函館の坂や、港町の雰囲気を感じさせながら、スケボーで走る若者を追うカメラ。原作を未見だったので、何も知らずに映画を観た。それぞれにやりきれなさを抱えて、なんだか微妙に生きづらい。こればかりは、本人にしかわからず、そばにいる人とさえ、どうしてもうまく関係性をつくれない、そのやりきれなさ。それを淡々と切り取る。偏らないそのまなざしが、むしろ、そういう人間さえも、肯定するようにも感じる。救いは無い話だけれども、その中で生きていくしかない。

充実して、劇場を後にする。もっとたくさん観たいと思う。それから、葛西の方へ移動。海の見える場所でぼんやりしかった。臨海公園の砂浜へ。そこでぼんやりしつつ、本を読む。陽射しは気持ち良い。海はもう遊泳禁止の時期になっているけれど、まだまだ暑さもあり、砂浜は人もちらほらいる。夕方になって日が暮れてくる。潮風を浴びて、身体はなんだかべとべとするけれど、それはそれで心地いい。あっという間に陽が暮れると、じめっとしているのになんだか秋の気配もある。臨海公園の観覧車が光って綺麗だった。

駅前のスタバで仕事いくつか。休んでしまうと、メールなどがいろいろ溜まる。帰りの電車、ディズニー帰りの楽しそうな人がやたらといる。夜の京葉線あるあるだろう。電車内の空調がやけに効いていて寒くて仕方がない。