東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『そしてまた北の国へ行き』

16日。車で羽田空港へ。搭乗手続きをして、飛行機へ。またもや北の方へ飛ぶ。偶然が重なるもので、ここ2か月で3度目の北海道。これまでそんなことはなかったのに、なんとも不思議な縁だと思う。空を飛ぶのも慣れた。地上にいたときは少し天気が悪かったのに、空を飛び、雲よりも上に行くと空が青く晴れていることにびっくりする。3分で空気が入れ替わるというアナウンスが流れる。当然コロナを意識したアナウンスなのだけど、こと飛行機となると空気が漏れているのではないかと不安になる。

小一時間で、目的の空港へ到着。飛行機を出ると北風が少し冷たく感じる。車に乗せてもらう。ぼんやりと風景を見る。見晴らしの良い放牧地。牛がいる。かつて、学生時代に車で走ったことがあるかもしれないが、はっきりとは覚えていない。釧路あたりから向かった記憶はあるけれど、行きつく先までいった記憶はない。

当然、観光できたわけではないので、諸々仕事。翌日の打合せなど。明日に向けての打合せが終わり、夕食に連れて行っていただき、いろいろお話を聞きつつ、美味しいお食事やお酒などをいただく。季節の魚ということで秋刀魚をいただいたり、モッツアレラチーズの入った美味しい茶碗蒸し、そして、お刺身や、昆布で巻いた秋刀魚ロールなる美味しい巻物。さらに、『北の勝』という美味しい地酒も。有難くいただき、良い具合に酔いが回る。ホテルに戻る時に小雨がぱらついており、翌日が大丈夫か少し不安になる。

翌日、朝、窓の外を見ると、雨が降っていた。雨かぁと思ったが、しばらくすると雨が止み晴れ間も見えてきた。ということで仕事。その合間に電話などあり外へ。陽が暮れかけて空がオレンジ色。つい、ぼんやりと眺めてしまう。見ず知らずの町に自分がいて、空を見上げている。道路に目を向ければ、信号もない道をのんびりと走る車がある。以前もそんなだった。大学時代、これからどうなるんだろうと空を見上げて、少しばかり寂しい気持ちになりつつ、やたらと広い空がやけにきれいだぁと思った。

仕事で若い子たちの元気さに触れてなんだか良いなぁと思う。とかくいろいろなことがビジネスライクに動いてしまうけれど、創作の初期衝動は、自分たちが面白いと思ったものを作る、だった。

その日も夜はいろいろとごちそうになる。で、その席で、つい思い出話みたいなものを語ってしまう。お酒が入るとどうもいけない。美味しいものをいただき、ホテルに戻ったけれど、酔い覚ましに近くのコンビニへ。さすがに風が冷たい。コンビニで物色していると、やたらと激しい恰好の若者。どこにでもいるなぁと思う。ヨーグルトなどを買い、外へ。月が綺麗な夜。

二泊目の朝。空が綺麗でホテルからの見晴らしも良い。帰京前に立ち寄った中洲のようになっている自然公園。本当は白鳥を見にきたのだけど、残念ながら白鳥はみえなかった。だけど、波のない穏やかな水面が鏡面のようになって、空と雲を映す美しい風景を見る事ができて、とても良かった。そして、普通に狐がそのあたりを歩いている。

東京へ戻ってくると、意外と北国よりも肌寒く感じる。急に冷え込んできていた。季節はすっかり肌寒い季節へ。