東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『とある街へ』

仕事でとある場所へ。新幹線に乗って移動。さんざん、「夏は暑い街」と言われていたので、自分の中でだいぶハードルをあげていたせいか、東京の暑さとほとんど変わらない気がした。もちろん、暑いのだけれども。

仕事を終えて、宿泊ホテルまで歩く。観光地としての賑わいもありつつ、中心地からやや離れたため、普通に住んでる住人の方も多くいる地域。そういった場所の方が個人的には観光地よりも興味深い。

チェックインをして、少しメールチェックをしてから、外を歩く。調べてみるとやけにラーメン屋さんが多い街だと気づく。それで、駅前にあるラーメン屋さんに入る。「次回、ご使用ください」と大盛無料券をもらうが、なかなか頻繁に来ることもないからなぁと思いつつ。

それから、一駅先にシネコンがあることに気づき、レイトショーが見れる時間だったので、歩いてそこへ行ってみる。少し路地に入るとやけに暗い。好きな劇作家さんが、かつてこの街に暮らしていたとき「この街は夜が暗い」と言っていたけれど、それを実感する。犬を散歩させる人たちが、首輪に事故防止だろうか、キラキラと光る輪っかを付けて歩いている人ばかりいる。

大きなシネコンで、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』を観る。冒頭のシーンの描写の仕方がこれまでの手法とは違う印象。アニメーターとしての側面がいつも如実にでている方だなと思ったけれど、今回はそれとはまた別の作家性を出そうとしていたのだろうか。

映画を見終わってから、また一駅分歩く。近くに住んでいる人だろうか、若者たちが楽しそうに話ながら歩いている。大学生だろうか。彼らにとって、その街は普通に暮らす世界なのだろう。暑かったのでコンビニでアイスを買い、食べながら宿泊先へ。こうやって夜道を歩いていると、なんとなく自分もこの街に馴染んでいるような気になる。