東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

アレについて考える

歌手の曽我部恵一さんの公式ホームページ(sokabekeiichi.com)にあるダイアリーのコーナーの8月31日の日記は、とても暖かい気持ちにさせてくれる。サニーデイサービスの時代からずーっと好きな歌手だ。お子さんが生まれてから、ソロになり、その考え方みたいなものがどんどんあったかい方向へ向かっている気がする。こういう風なものの考え方で、僕も芝居を続けていけたら、どれほどいいだろう。

昨日はいきなり稽古が休み。それぞれに予定があったため、集まれる人数が少なかったから。お芝居は役者がいないと練習もできない。役者が50人必要な芝居をしようとしたら、50人のスケジュール管理が必要になり、なんだかとんでもないことになる。まぁ50人も役者がでる芝居ってのは、飛躍した話だけれども。その点では芝居は作るうえでも大変だ。

というわけで時間が少し取れたので、立ち稽古に入る前にもう一度会場を見ておこうと思い、昼にギャラリーの方へ電話で夜7時頃に見に行きたいと頼む。会場の感覚を覚える。少しでも会場に適した演出を考えて、本番に臨むために。ついでにいろいろ聞きたいこともあったし。快諾していただけたので、仕事が終わった後にフラフラと行ったら、閉まっていた。電気がついておらず、直通できる階段は真っ暗でものすごく怖い。途中であまりの怖さに上るのをやめた。急なお願いだったし、忘れられたのかと思い、少し待ってから帰る。仕方が無いこともある。で、電車で地元に着いたら、タイミングよく電話がなる。ギャラリーの管理人の方が、その時間抜けれない打ち合わせを外でしていたらしい。と、いうわけで土曜に昼に行きたい旨を伝えた。下見はとりあえず後回し。

家に戻ってから台本を書く。今日の夜に稽古に来るFさんとKくんのシーンを書くために。ここが昨日も少し書いた、性的なシーンなのだけれども、やはり苦戦。ただ単純にエロイシーンを書きたいわけではない。それならAVとかでいいわけだし、それとは違うものが書きたいわけだ。男も女もふいにその性的な欲望が浮かび上がってくるときがあり、その抗いがたい感情になんとか踏みとどまろうとしたり、で、結局流されてしまったりするような、なんとかある程度、稽古ができるくらい書くものの、果たしてこれでいいのかと悩むばかり。特に女性の性的欲望なんて、男の俺がどれほど分かっているか。もちろん女性の性的欲望を描いていても、それはそれを通して、書いている僕の考える性的欲望であって、そういうものの中に、どれほど人間の普遍的な欲望見たいのがうまく書けているか。今日の稽古でそれを考えていく。それにしても稽古2日目がいきなりエロイシーン。まぁそれはいいんだけど、問題は展覧会のメンバーがどう思うかだな。メンバーには展覧会のテーマ「身近にある平和」に被った芝居だと最初に言ったけれども、その結果男と女がアレするリーディングになるとは想像もしていないはずだ。5日に本番前の打ち合わせがあるから、少し正直に話してみるけど、まさか公演を中止されるなんてないだろうか。アレがアレするから、R−15くらいなのかな。まぁ大目に見てもらうしかない。

そういえば会社で仲良くしている方から、「華氏911」を見に行かないかと誘われた。もちろん今は無理だけど、公演が終わってから行こうと約束した。「華氏911」に関して書かれたSPA!の最新号の宮台真司さんと森達也さんと神保哲生さんの対談はとても示唆的だった。ただ単純に「華氏911」を見てブッシュは馬鹿だといったりする日本人に警鐘を鳴らしている。面白い文章です。