東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『駒場で五反田団』

tokyomoon2007-03-18

■ 野暮用で九段まで出たので、久しぶりに靖国神社をぶらつく。鳥居がでかい。日曜骨董市が行なわれていて、軍服やら制帽やら甲冑やら刀やら、たぶん飾り用だろうけど鉄砲やら面白げかつ怪しげなものがいっぱい売っていた。こういうのをぶらっと見るのは楽しい。そういえば最近、フリーマーケットのようなものに行ってない。武道館では今日もどこかの卒業式をやってるみたいだった。桜はまだ咲いてない。ここの桜が満開になるとすごくきれい。


■ 九段下から半蔵門線で渋谷へ。道玄坂を登り、円山町を抜けて神泉駅を過ぎて山手通りまで歩く。その辺りで渋谷区から目黒区に変わることに歩いて初めて気付いた。駒場東大前までは渋谷から歩いてもそれほどかからない。京王井の頭線でも2駅だし、散歩には物足りないくらいの距離だ。


■ 思いがけず仕事が休みになったので、五反田団の『いやむしろ忘れて草』を当日券で観ようとアゴラ劇場に行った。以前、同じくアゴラ劇場で上演されたチェルフィッチュの『目的地』という芝居を観たとき、本当にギリギリキャンセル待ちで観た経験があったので、そうはなるまいと気合を入れて、散歩も兼ねて早めに向かったら当日券整理番号1番をゲットしてしまった。無事、観れるので一安心したけど、ちょっと拍子抜けな気にもなった。


五反田団初観劇。主宰で作・演出を担当している前田司郎さんの小説は中篇・短編の2作品を読んだことがあったのだけど、芝居は台本も読んだことがなかった。劇中に聞こえてくるピアノの音、材木の音、ノックの音、MDプレーヤーから洩れてくる音楽、舞台袖の話し声、花を鋏で生ける音、役者の発する台詞や泣き声。舞台ってものは突き詰めていくと役者の身体(立ち方)といくつもの音で成り立っているわけで、舞台や照明はまったくシンプルではあるものの、徹底的に立ち方と音(どちらかというと僕は音に惹かれた)にこだわった演出で、とても豊かな作品になっていると思えた。あとチラシのイラストがとても素敵。



観劇後、ロビーで販売していた前田司郎さんの『愛でもない青春でもない旅立たない』(講談社)を購入して渋谷まで歩いてから電車で帰宅。


■ 久しぶりに自炊をしたり、『ヴァンヘルシング』というびっくりするほど面白くない映画を15分ほど見てみたり、銭湯でダーッと汗をかいたりしてゆっくりと過ごした。休日っぽい日曜だった。