東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『観るという体験』

tokyomoon2010-11-29

土曜。微妙にある雑務を終えてから買い物に出てきていた嫁氏と合流。久しぶりに池袋のエソラにある『fummy's grill』に行く。前に来たのは、嫁氏が出産前なので、もう半年以上前。ここの野菜ランチは本当に美味しい。娘子は出されたおしぼりの袋を引きちぎろうと終始がんばっておる。


日曜も仕事が入ることは事前に判っており、このままではマレビトの会に行けないと危機感を募らせた私は、最終的にあの手この手を駆使して無事に観劇に至る。
池袋の自由学園明日館でマレビトの会『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』を観る。広島や韓国のハプチョンなどへの取材やフィールドワークなどを経た役者の方々の身体が「展示」として明日館の中に配され、観客はそれを自由に観る形。自由に観るとは逆に言えば、見方の責任がこちらにあるということ。会場に入ると、そういうタイミングだったのだろうけど、様々な場所から「展示」の声が聞こえてきて、その同時多発的な「場」そのものが何やらわくわくさせる面白さがあった。展覧会形式という「仕掛け」が狙いではなく、『ヒロシマ』や『ハプチョン』などの都市と歴史(過去)に対して、その都市の目撃者として、今、現在を生きる身体としての役者の距離感が、客観でしかありえなく、客観なものを客観なまま伝えるための「方法」として確固としてある。そして、その「展示」を観る私たち受け手が、自分の眼、耳を通じて、それを「目撃」することで、そこに受け手それぞれの「ヒロシマ」が出現する。
しくじったのは、事前の情報で観劇の目安が60分という情報を鵜呑みにしてしまったことで、全然足りなかった。2時間半いたけど、もっとその場所にいたかった。仕事の合間に、あ、いや、諸々の事情でどうしても出なくてはならず諦めたのだけど、あれは残念だなぁ。もっと観たかった。


というわけで、昨日も仕事。結果、帰宅が深夜2時過ぎになってしまう。
週末は極力、娘子と一緒にいたかったのだけど、それがままならず。