東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『不意の頭痛で』

肌寒く感じる雨。ずいぶんと降る。


先週の水曜。パソコンに向かって仕事をしていると軽い頭痛が起こる。しばしばある偏頭痛だろうと思っているとやけに痛みが続く。そのうえ、痛みが急激に増してくる。これはまずいと職場にあった頭痛薬を飲むもまったく効かず。椅子に座っていられず床にうずくまっているところを職場の人に発見され、声をかけられる。
頭痛でと告げようとすると、今度は頭がグラグラと回るような感じになりトイレで2回ほど嘔吐。職場の人の判断で救急車が呼ばれ、急患として搬送された。急激な頭痛。搬送された先の病院でCTスキャンを撮ったものの異常は見られず。とはいえ最悪の場合、クモ膜下出血の可能性もあるといわれ、入院することに。その日のどれもが急な出来事。わずか1時間ほど前は普通に仕事をしていた。運び込まれた病室で、やっと頭痛が落ち着いてきて、それでも体力もなく目をつむっていた。敷居のカーテン越しに老婆の「うう」「うあう」というようなうめき声が聞こえたけど、いつの間にかその声も気にならなくなった。
翌日のMRIでも異常は見られず。一安心するも、かえって頭痛の原因は判らぬまま。疲れとか風邪の引き始めとかストレスとかいろいろあるらしいが、なんとも。
職場の人にも迷惑をかけてしまった。そして嫁氏にも。嫁氏から連絡を受けたらしく、母親も病院に来た。申し訳ない次第。
急患として入院してきたので、その手続きもしてないままに退院となり、入院の手続き退院の手続きを同時に行うことに。それも奇妙な体験。いろいろ検査したこともあり、呆然とする金額を支払う(嫁氏が)。その手続きの間、目新しい場所に来た娘子は楽しく院内を徘徊。看護士の人たちから「かわいすぎる」と言われる。


退院し、そのまま木曜金曜は大事をとって仕事を休むことに。ふって湧いた3連休。とはいえやはりボーっとするし、頭もどこか重い。ゆっくりとすることに。


仕事で行けてなかった腰の病院と眼科に行く。平日の池袋を嫁氏と娘子と歩く。家でぼんやりとする。久しぶりにかつて住んでいた埼玉県蕨市にあるショッピングモールへ行く。家の押入れを整理し、もう見ないだろうVHSや本、CDなどを捨てる。整理してたら見つけた『魔女の宅急便』のビデオを観る。映画冒頭、オープニング曲が始まる前の非常に短い時間で語られる主人公の旅立ちの場面。わずかな台詞、わずかなシーンで魔女の存在、旅立ちを決意する娘の性格、娘と母、娘と父の関係性が描かれる見事な演出構成を改めて実感。

晴れていた日曜。突如、灰色の雲が出てくる。夕立のような雨が降り始めたので、娘子と玄関の外へ。一緒に雨を見る。風も強く、その音を不思議そうに聞く娘子。これが雨で、これが風。いろいろなものをたくさん見ていこう。


日が暮れても雨がやまない。夜に買い物にでかけた嫁氏が、かつて飼っていて、亡くなってしまった飼い猫にそっくりの猫を見たと興奮して戻ってきた。それで僕も外へ出たけどその猫を見ることはできなかった。そっくりだったという。どこかの飼い猫なのだろうか。一目会えればと思う。